経理から経営企画への転職は可能?活かせるスキルや年収、成功のポイントまで解説

公開日:2026.10.13

最終更新日:2026.10.13

経理から経営企画への転職は可能?

経理から経営企画への転職は、管理会計や予算管理などの関連経験を活かせる場合、一般的なキャリアパスの一つです。

月次・年次決算を一通り担えるようになり、ルーティン化した業務に物足りなさを感じている皆様のなかには、決算数値の「その先」にある経営判断へ関わりたいと考える方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事では経理と経営企画の違いや経理経験が評価される理由、役職別の年収レンジ、CFOにつながるキャリアパスまでを順に整理します。

未経験からの挑戦に不安を抱く皆様は、転職に向けた次の一歩を考えるための判断材料として、本記事をお役立てください。



記事の監修者

CPAエクセレントパートナーズ 古牧佑一朗

古牧 佑一朗

国家資格キャリアコンサルタント。人材業界でのキャリアをスタートして以来、一貫して管理部門・会計ファイナンス人材の転職支援を担当。ポテンシャル層からハイクラス層まで、様々なバックグラウンドを持つ方々のキャリアに寄り添い、転職を支えてきた。

現在はキャリアアドバイザーとして転職支援に携わる傍ら、「会計士のためのキャリア戦略セミナー」をはじめとしたさまざまなイベントで情報発信を行っている。


目次

経理から経営企画への転職は可能?経理出身者が評価される理由

経理から経営企画への転職は、実現できるキャリアチェンジの選択肢の一つです。

経営企画の方の経歴として、経理・財務部門からの異動が行われるケースもあり、経理から経営企画へ進むルートは珍しくありません。

経理で身につく財務諸表を読み解く力や、全社の数字を俯瞰する視点は、いずれも経営企画の中核業務と重なり合います。

経営企画では、中長期経営計画の策定や全社予算の管理、新規事業やM&Aの検討といった業務で、財務データに基づく判断が欠かせません。

経理として決算数値を正確に扱ってきた経験は、こうした場面で根拠のある分析を組み立てる基盤になります。

実際に、予算管理などの管理会計の経験は、経理から経営企画へ移る際に活かしやすい経験です。数字の裏側にある事業の実態を把握している点は、経理出身者ならではの強みとして評価されるでしょう。

加えて、決算やM&A対応で他部門と連携してきた経験も、全社を横断する経営企画の業務で活きてきます。こうした親和性の高さこそが、経理から経営企画への転職を現実的な選択肢にしている理由といえます。




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経理と経営企画の違い

経理と経営企画の違い

経理と経営企画は、どちらも企業の数字に深く関わる職種です。

しかし、その数字と向き合う目的や時間軸は大きく異なります。経理が「過去に起きた取引を正確に記録し報告する」ことを担うのに対し、経営企画は「未来の会社の方向性を設計する」ことを担います。

こちらでは、経営企画の具体的な業務内容と、経理との役割の違いを整理します。






経営企画の主な業務内容│中長期経営計画の策定からM&A・新規事業の推進まで

経営企画部の業務は、会社の成長戦略を描き、実行へ落とし込むところに集約されます。

代表的な業務の1つが、中長期経営計画の策定です。市場動向や競合の分析、自社の強みと弱みの評価を通じて、数年単位で会社が進むべき方向性を数字とともに描いていきます。

策定した計画を各部門の行動計画へ展開し、進捗管理まで担う場合があります。また、企業によっては、経営会議・取締役会の資料作成や、IR部門と連携した投資家向け説明資料の準備にも関わります。

全社予算の管理と業績のモニタリングも重要な業務です。各部門から集めたデータを統合し、予算と実績の差異を分析して、必要に応じた軌道修正を経営層へ提案します。

さらに、新規事業やM&A、アライアンスといった戦略案件の推進や、成長に合わせた社内組織の再編も経営企画の役割です。買収候補企業のリサーチや投資判断のためのシミュレーションなどに関わり、会社の成長につながる意思決定を支えます。

このように、経営企画は数字を起点に会社の未来を構想する職種であり、担当する範囲は広く、会社の成長を戦略と実行の両面から支えます。




経理と経営企画の役割の違い│実績の記録か戦略の立案か

経理と経営企画の最も大きな違いは、扱う数字の時間軸にあります。

経理は、すでに発生した取引を仕訳として記録し、月次・四半期・年次の決算として正確にまとめる仕事です。

会計基準や関連法令に基づいて財務情報を作成し、上場企業では投資判断に重要な情報を適時かつ正確に開示します。求められるのは、正確性とスケジュール管理、そして法令遵守を徹底する姿勢です。

一方の経営企画は、決算で確定した数字を出発点として、「これから会社がどこへ向かうべきか」という未来の戦略を立案します。

同じ財務データを扱っても、経理が主に「記録し報告する」立場であるのに対し、経営企画は「分析し、経営陣の意思決定を支援する」立場です。

例えば、ある事業の利益率が下がったとき、経理はその事実を正確に数値化して報告しますが、経営企画は原因を分析し、投資の継続や撤退といった打ち手を検討します。

この「実績の記録」から「戦略の立案」への視点の転換こそが、経理から経営企画へ移る際の中心的な変化といえるでしょう。

なお、経理業務のうち予算や原価、業績分析を担う「管理会計」は、経営企画と特に近い領域で、意思決定に必要な財務・非財務情報を分析・提供する役割を持ちます。

経営企画は、そうした情報も活用しながら、戦略の立案や実行管理を支援します。





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経理から経営企画へ転職するメリット

経理から経営企画へ転職する6つのメリット

(CPASSキャリア編集部 作成)



経理から経営企画への転職には、年収面とキャリア面の双方で複数のメリットがあります。決算業務で培った専門性を土台にしながら、より上流の経営判断へ関わることで、担当できる業務の幅と将来の選択肢が大きく広がります。

こちらでは、年収の伸びしろやキャリアパスの観点から、経理出身者が経営企画へ移ることで得られる代表的なメリットを6つの視点で整理します。転職後の姿を具体的にイメージするための参考にしてください。






マネージャー昇格後の年収の伸びしろが大きい

経理から経営企画への転職では、マネージャークラスへ昇格した後の年収の伸びしろが大きい点が魅力の1つです。

大手上場企業の場合、経理部マネージャーの想定年収が600万〜1,000万円であるのに対し、経営企画部マネージャーは800万〜1,500万円と、上限に明確な差があります。

企業規模や業界、業績、職責、個人評価などによって変動しますが、同じマネージャー層でも、経営企画のほうが高い水準に到達しやすい傾向が読み取れます。

この差が生まれる背景には、経営企画が担う業務範囲の広さがあります。

全社戦略の策定やM&Aの推進など、企業価値に直結する意思決定に関わるため、成果が報酬へ反映されやすいのです。

新興上場企業の経営企画部マネージャーでも想定年収は600万〜1,200万円程度で、成長中の企業では上限に近い水準も期待できます。

スタッフクラスでは経理・経営企画ともに400万〜700万円と大きな差はありませんが、マネージャーへ昇格する段階で年収カーブに違いが表れます。

年収の上昇を中長期で見据える皆様にとって、経営企画は有力な選択肢になるといえるでしょう。






非定型業務に取り組む機会が増える

経理業務は、月次・四半期・年次と決まったサイクルで進むため、一定の習熟後は業務がルーティン化しやすい傾向があります。

決算の締めや仕訳処理、監査対応などは高い正確性が求められる一方で、手順やスケジュールがある程度定型化しているため、数年で一通りの流れを把握できる方も少なくありません。この安定感が経理の強みである反面、物足りなさにつながる場合もあります。

経営企画へ移ると、日々の業務の性質が大きく変わります。中長期経営計画の策定や新規事業の検討、投資判断のための分析など、決まった正解のない課題に取り組む機会が増えます。

取り組むテーマは市場環境や会社の成長フェーズによって変化するため、同じ作業を繰り返す場面は、経理と比べて少なくなる傾向があります。

四半期ごとの業績レビュー1つをとっても、その都度異なる論点を掘り下げる必要があります。

定型業務の安定感よりも、変化のなかで新しい課題に向き合う働き方を求める方にとって、経営企画への転職は環境を切り替える一手になります。




ビジネスの全体像を構造化する力が身につく

経営企画では、営業や製造、研究開発、人事、財務といった社内のあらゆる部門と連携しながら業務を進めます。

全社を横断する立場から会社の動きを把握するため、事業がどのように収益を生み出し、各部門がどう連携しているのかという全体像を構造的に捉える力が養われます。経理として特定の会計領域を深く担ってきた皆様にとっては、視野を一段広げる経験になります。

具体的には、市場分析や競合調査を通じて外部環境を読み解き、自社の事業ポートフォリオを評価しながら、「どこで勝つか」という戦略を組み立てていきます。

この過程では、断片的な情報を整理し、因果関係を見極めて、経営判断につながる示唆を導く思考が求められます。

こうして身につく構造化の力は、経営企画にとどまらず、事業責任者やコンサルティングなど、幅広い領域で活かしやすいスキルです。

経理で培った数字を正確に扱う力と、経営企画で磨く全社を俯瞰する視点が組み合わさることで、ビジネスを立体的に捉える力が形づくられていきます。




経営陣(社長・役員)に近い視点で仕事ができる

経営企画は、CEOをはじめとする経営トップと近い距離で仕事を進めるポジションです。

経営会議や取締役会の事務局を担い、議題の設定から資料作成、意思決定の支援までを手掛けるため、経営陣がどのような基準で判断を下しているのかを間近で学べます。

経理でも、役職や担当業務によっては、財務分析や経営会議資料の作成を通じて意思決定に関わります。一方、経営企画では、戦略や事業計画に関する議論へ継続的に関与しやすい点が特徴です。

経営企画へ移ると、数字を提供する側から、数字をもとに方向性を議論する側へと立場が変わります。

「この投資は会社の成長に寄与するのか」「リソース配分は適切か」といった論点に対し、経営者の視点で意見を求められる場面が増えていきます。

経営者の視点で意見を求められたり、経営トップの思考プロセスや価値観を肌で感じられたりする場面が増えていきます。

全社を俯瞰する立ち位置から、経営陣に近い視点で会社の意思決定を支援する経験は、経営企画で得られる大きな特徴です。




CFOや経営幹部につながる出世コースを歩める

経営企画は、将来的に経営幹部を目指す方にとって、登竜門としての性格が強いポジションです。

キャリア名鑑でも、大手上場企業の経営企画部マネージャーの先には、経営企画部長や執行役員、取締役といった昇進ルートが示されています。全社戦略の立案に携わった経験は、より高いレベルで経営へ関わるための素地になります。

とりわけ注目されるのが、CFO(最高財務責任者)へつながる道です。

経営企画で培う財務感覚と全社的な視点は、CFOに求められる資質と親和性が高いとされます。経理で身につけた会計・決算の専門性に、経営企画で得る戦略立案の経験が加わることで、財務の専門家でありながら経営全体を見渡せる人材へと成長できます。

経営企画の経験は、事業会社のCFOやスタートアップの経営陣などを目指す際に活かせます。経理という土台の上に経営企画の経験を重ねる道筋は、経営幹部を見据えるうえで理にかなった選択といえるでしょう。






転職市場での希少価値が上がる

経理の実務経験と経営企画の経験を併せ持つ人材は、転職市場において希少性が高まります。

会計・決算の専門性を持ちながら、全社戦略の立案や投資判断にも関われる人材は、事業会社からコンサルティングファーム、投資ファンドまで幅広い領域で求められているためです。

数字を正確に扱う力と、その数字をもとに戦略を描く力の両方を備えている点が、市場での評価につながります。経理単独のスキルセットでも売り手市場は続いていますが、経営企画の経験が加わることで、応募できる求人の幅がさらに広がります。

例えば、上場準備企業のCFO候補や、事業会社の経営企画ポジション、M&Aアドバイザリーなど、財務と戦略の双方が求められる案件で強みを発揮できます。

専門性の掛け合わせによって代替されにくい人材になれる点は、中長期のキャリアを考えるうえで見逃せないメリットです。






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経理から経営企画へ転職する際の注意点

経理から経営企画へ転職する際の4つの注意点

(CPASSキャリア編集部 作成)



経理から経営企画への転職には多くのメリットがある一方で、事前に理解しておきたい注意点も存在します。経理と経営企画では業務の進め方や求められる姿勢が異なるため、環境の変化に戸惑う場面もあります。

こちらでは、転職後にギャップを感じやすいポイントを4つ整理します。






正解のない業務が中心となり成果が測りにくい

経理業務では、決算書の正確性や申告期限の遵守など、成果の基準が明確です。

数字が正しく締まったか、期限内に処理できたかといった形で、達成度を客観的に確認しやすい特徴があります。この明快さは、経理という仕事の安定感を支える要素の1つです。

一方の経営企画では、明確な正解が存在しない業務が中心になります。

中長期経営計画の策定や新規事業の検討は、どれだけ精緻に分析しても、実際に成果が表れるまでに時間がかかります。立案した戦略が正しかったかどうかは、数年後の業績によって初めて判断される場合も少なくありません。

そのため、短期間で目に見える達成感を得にくく、成果が測りにくいと感じることがあります。

施策の進捗やKPIなどを用いて、途中段階の成果を確認することも可能ですが、経理のように「締まった」「合った」といった明確な区切りが少ない点は、あらかじめ理解しておきたい違いです。

不確実な状況のなかでも仮説を立てて前に進み、長い時間軸で成果を捉える姿勢が求められます。

評価の基準は企業によって異なりますが、短期の処理量ではなく、提案の質や実行への貢献、関係部署との調整、施策の進捗なども評価対象になり得ます。




関係部署との調整や資料作成など地道な業務も多い

経営企画と聞くと、華やかな戦略立案を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、実際の業務には地道な作業が数多く含まれます。

経営会議や取締役会の資料作成はその代表例で、議題の選定から数値の取りまとめ、説明資料の作成、議事録の整理まで、細部にわたる準備が求められます。経営の意思決定を支えるためには、こうした資料の精度が欠かせません。

また、各部門から予算案やデータを回収し、全社の計画としてまとめ上げる過程では、関係部署との調整が繰り返し発生します。

部門ごとに立場や利害が異なるため、意見のすり合わせに時間を要する場面も多くあります。戦略を描く業務だけでなく、その戦略を実現するための下支えとなる作業が業務の多くを占める点は、事前に知っておきたいポイントです。

経理でも決算時に他部署へ確認を重ねる場面はありますが、経営企画ではその調整の範囲がさらに広がります。派手さよりも、地道な積み重ねを厭わない姿勢が活きる職種といえるでしょう。

こうした準備の丁寧さが、経営陣からの信頼を積み上げる土台になっていきます。




関係者とのコミュニケーション(調整・交渉)の機会が増える

経理業務では、監査法人や税理士との折衝、社内他部署への確認など、一定のコミュニケーションが発生します。

その多くは会計処理や数値の確認を目的としていますが、役職や担当業務によっては、経営陣や幅広い関係部署との調整を担うこともあります。

経営企画へ移ると、コミュニケーションの量と種類がさらに増えます。

経営陣への提案や報告、各事業部門との調整など、多様な相手と日常的にやり取りする必要があります。企業によっては、IR部門と連携し、外部の投資家やアナリストに向けた資料作成や説明の準備に関わる場合もあります。

とりわけ、部門間で利害が対立する場面では、双方の主張を理解したうえで全社最適の観点から着地点を探る交渉力が求められます。

経営陣の意図を現場に伝わる言葉へ翻訳し、現場の課題を経営課題として整理して上層部へ伝える橋渡しの役割も担います。

関係者を巻き込みながら物事を前に進める力が、経営企画では欠かせません。対人調整に苦手意識がある場合は、意識的に経験を重ねて慣れていく必要があります。




企業によって「経営企画」の業務実態が異なる

「経営企画」という名称の業務内容は、企業によって幅があります。同じ経営企画部でも、中長期経営計画の策定やM&Aの推進といった戦略的な業務が中心の企業もあれば、予算管理や業績の集計といった管理業務の比重が高い企業もあります。

例えば、戦略立案とIR対応が業務の中心になりやすいケースもあれば、資金調達やガバナンス体制の構築まで幅広く関わるケースもあり、企業規模や成長フェーズだけでなく、組織体制や経営陣の方針によっても担当範囲は異なります。

そのため、求人票の職種名だけで判断すると、入社後に想定と異なる業務を担うことになりかねません。

転職を検討する際は、その企業の経営企画部が実際にどのような業務を担っているのか、意思決定へどこまで関与できるのかを具体的に確認することが重要です。

会計ファイナンス人材の転職に詳しいキャリアアドバイザーに相談し、企業ごとの業務実態を事前に把握しておくことで、ミスマッチを避けやすくなります。

求人の名称ではなく業務の実態を見極める姿勢が、転職後の満足度を大きく左右します。




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経営企画に向いている人│企業やビジネス自体に強い興味があり、何事にも仮説を立てて考え部門を巻き込みながら動ける

経営企画に向いている人│企業やビジネス自体に強い興味があり、何事にも仮説を立てて考え部門を巻き込みながら動ける

経営企画に向いているのは、会計や数字そのものだけでなく、企業やビジネスの成り立ち自体へ強い興味を持てる方です。

経営企画の業務は、「この会社はどこで収益を上げ、どう成長していくのか」という問いに向き合い続けます。市場の動向や競合の戦略、自社の事業構造に関心を寄せ、能動的に情報を集められる姿勢が土台になります。

加えて、何事にも仮説を立てて考える習慣を持つ方が力を発揮します。

正解のない課題に対して、「おそらくこうなるのではないか」という仮説を立て、データで検証しながら精度を高めていく思考プロセスが、経営企画の中心にあるためです。前提が定まらず、白黒をつけにくい状況をむしろ楽しめる方は、この仕事に適性があると考えられます。

さらに、部門を巻き込みながら動ける行動力も欠かせません。戦略は経営企画部だけで完結するものではなく、各部門の協力があって初めて実行に移せます。

関係者と信頼関係を築き、周囲を動かして物事を前に進められる方は、経営企画の環境で成果を出しやすいといえます。

経理で培った数字への理解に、こうした志向が加われば、経営企画で活躍できる素地は十分に整っているでしょう。





経営企画に向いていない人│決められた手順で正確に進める業務を好む

経営企画に向いていない人│決められた手順で正確に進める業務を好む

一方で、決められた手順に沿って正確に業務を進めることに強いやりがいを感じる方は、経営企画の働き方に戸惑う可能性があります。

経理業務は、会計基準や社内規程という明確なルールのもとで、いかに正確にミスなく処理を進めるかが問われる仕事です。この正確性を追求する姿勢は経理の大きな強みであり、そこに充実感を見出せることは決して短所ではありません。

しかし、経営企画では、前提となる手順や正解が明確でない場面も多くあります。

状況に応じて自ら課題を設定し、方針が定まらないなかで判断を重ねていく必要があります。決められた枠組みのなかで精度を高める働き方を好む方にとっては、この不確実性が負担に感じられることもあります。

また、成果が表れるまでに時間を要する業務がある点も、明確な達成基準を求める志向とは相性が良くない場合があります。

こうした特徴に当てはまる場合は、経営企画への転職を選ぶ前に、経理の専門性をさらに深める道や、財務・内部監査といった隣接領域も含めて検討してみることをおすすめします。

自分の志向に合った選択が、長期的な満足度につながります。




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経理から経営企画への転職を成功させるポイント

経理から経営企画への転職を成功させるポイント

経理職から経営企画部門へ転職するには、事前の準備と戦略が重要です。

未経験の職種へ挑戦する以上、これまでの経験をどう結びつけて伝えるか、どのルートで移るかによって、実現の可能性は大きく変わります。こちらでは、経理経験を経営企画へつなげるための具体的なポイントを3つ整理します。






評価される経験・資格の目安を把握する│「管理会計」の実務経験がある場合は最大限アピールする

経営企画への転職では、これまでの経理経験のうち、どの部分が評価されるのかを把握しておくことが第一歩になります。

とりわけ強みになるのが、管理会計の実務経験です。予算編成や予実分析、事業別・製品別の収益性分析などに携わった経験は、経営企画の中核業務である予算管理やKPI設計と直接つながります。こうした管理会計の経験は、選考の場で最大限にアピールしたい要素です。

そのほか、投資評価やM&Aの会計対応、連結決算、事業計画の策定支援などの経験は、経営企画の業務と関連づけてアピールできます。

資格と実務経験のどちらを重視するかは求人によって異なりますが、財務モデリングやファイナンスの知識を体系的に学んだ経歴は説得力を補強します。

応募前に、自分の経理経験を「記録する業務」と「分析・提案する業務」に分けて棚卸ししておくと、経営企画で活きる経験を整理しやすくなります。

数字を扱う力を、戦略立案の文脈でどう発揮できるかを言語化しておくことが、面接での説得力を高める準備にもなります。






応募企業への興味と理解を深め、キャリアプランを明確にして面接で伝える│主体性と「攻めのマインド」を言葉にする

経営企画の選考では、実績に加え今後どのようなキャリアを描きたいかという主体的な意思が問われます。

経理から経営企画への転職は職種をまたぐ挑戦であるため、企業研究の段階で応募企業の事業内容の理解や求める人物像を把握することが重要になります。

そのうえで単に興味を示すだけでなく、「なぜこの事業に興味を持ったのか」「なぜ経営企画なのか」「5年後、10年後に何を成し遂げたいのか」を自分の言葉で明確に語れるように準備しておきましょう。

将来的にCFOや経営幹部を目指すのか、事業戦略に深く関わりたいのかといった方向性を示すことで、志望の一貫性が伝わります。

面接で意識したいのが、主体性と「攻めのマインド」を具体的な言葉にすることです。

経理では正確性や慎重さが評価されますが、経営企画では自ら課題を見つけ、周囲を巻き込んで変化を生み出す姿勢が求められます。

過去の業務のなかで、業務改善を主導した経験や、他部門と連携して成果を出した経験があれば、それらを主体性の裏づけとして伝えると効果的です。

守りの正確性だけでなく、能動的に価値を生み出そうとする志向を示すことで、経営企画への適性を印象づけられます。

目指すキャリアを逆算し、転職を通じて何を実現したいのかを整理しておくことが、選考突破の鍵になります。




社内異動と転職の2つのルートを比較して選ぶ

経理から経営企画へ移る方法には、大きく分けて社内異動と転職の2つのルートがあります。

それぞれに利点と留意点があるため、両方を比較したうえで自分に合った道を選ぶことが大切です。社内異動の場合、すでに自社の事業や社内の人間関係を理解しているため、経営企画へ移った後の立ち上がりがスムーズになりやすい利点があります。

一方で、異動の希望が必ずしも叶うとは限らず、タイミングを自分でコントロールしにくい面もあります。転職の場合は、経営企画のポジションを明確に狙って求人を選べるため、キャリアチェンジを能動的に進められます。

企業を選ぶ段階で業務内容や年収、成長フェーズを見極められる点も利点です。

ただし、未経験の職種であるため、これまでの経理経験をどう結びつけて伝えるかが選考の成否を左右します。

どちらのルートにも一長一短があるため、現職で異動の可能性を探りつつ、並行して転職市場の求人も確認するという進め方が現実的です。

会計ファイナンス人材の転職に精通したキャリアアドバイザーに相談すれば、両ルートの比較や自分の経験に合った求人選びについて、具体的な助言を得られます。







経理から経営企画への転職事例

こちらでは、「CPASSキャリア」で転職支援を行い、キャリアアップを実現した経理から経営企画への転職事例をご紹介します。






【転職事例1】大手上場企業の経理からスタートアップ企業の経営企画へ、裁量の大きさを活かして活躍

大手上場企業の経理からスタートアップ企業の経営企画へ転職したCPASSキャリアの転職事例

(CPASSキャリア編集部 作成)



大手上場企業の経理として勤務されていた、20代後半の男性の事例です。

一通りの決算業務をこなせるようになった一方、業務がルーティン化・細分化されていることにマンネリを感じておられました。

過去の数字をまとめるだけではなく、未来の数字を創り、事業の成長に貢献したいと考え転職を決意されました。

「CPASSキャリア」では、「なぜ経理を続ける道ではなく、経営企画なのか」を言語化し、未経験で挑戦するためのストーリー構築をサポートいたしました。

今回の転職を「将来的にCFOやCOOを目指すためのステップ」として位置づけ、IPOの準備をしていたスタートアップ企業へアプローチした結果、約3か月でご内定に至っています。

転職後は年収が650万円から一時的に600万円にダウンしたものの、入社1年半後には年収800万円への昇格に加え、ストックオプションも付与され、ポジションもチームメンバーから経営企画マネージャーへと変わりました。

一時的に年収はダウンしたものの、スタートアップならではの裁量の大きさを活かして活躍されています。

ご本人からは、



「目先の年収ダウンには正直迷いもありましたが、長期的なキャリアから逆算したときの投資期間という考え方を提示され、腹落ちしました。単に経営企画の求人を紹介されるのではなく、なぜ経営企画なのかという軸を一緒に作ってくれたおかげで面接を突破できました」


というお声をいただいています。




【転職事例2】中堅メーカーの経理主任からメガベンチャーの事業部付き経営企画へ、予実管理プロセスの改善や新たなKPIツリーを構築

中堅メーカーの経理主任からメガベンチャーの事業部付き経営企画へ転職したCPASSキャリアの転職事例

(CPASSキャリア編集部 作成)



中堅メーカーの経理主任として勤務されていた、30代前半の女性の事例です。

経理のプレイングマネージャーとして働く一方、同じ業務を繰り返す日々に危機感を抱いておられました。スピード感のある環境で、難易度の高い業務へチャレンジしたいと強く願うようになり転職を決意されました。

「CPASSキャリア」では、ネガティブな理由を、ポジティブな動機へ変換するサポートを行いました。

また、いきなり全社の経営企画を目指すのではなく、現場の数値を正確に把握する力が最も活きる事業部付きの経営企画をご提案。

そこから全社経営企画へステップアップしていくロードマップを描き、企業側へアピールした結果、約4か月でご内定に至っています。

転職後は年収が550万円から600万円にアップし、事業部内での予実管理プロセスの改善、新たなKPIツリーの構築を担当し成果をあげられています。

ご本人からは、



「経理がつまらないから経営企画へ、という考えでは通用しないことを最初の面談で教えていただきました。経理で培った数字のベースがあるからこそ、経営企画で勝負できるという武器を言語化してくれたことが大きかったです。転職活動のテクニックではなく、自分の人生の経営戦略を立てるような体験でした」


というお声をいただいています。




経理・財務の転職ならCPASSキャリア

経理から経営企画への転職なら「CPASSキャリア」「CPAジョブズ」をご活用ください

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経理から経営企画への転職を検討する際は、会計ファイナンス領域に特化したサービスを利用することで、求人選びや選考対策を効率的に進められます。

会計ファイナンス人材特化型転職エージェントの「CPASSキャリア」は、経理・財務をはじめとする人材を専門的に支援するサービスです。

会計ファイナンス人材のキャリアを熟知したキャリアアドバイザーが、経理経験を経営企画へどう結びつけて伝えるか、どの企業が自分の志向に合うかといった観点から、一人ひとりの状況に応じた提案を行います。

経営企画部の業務実態は企業によって幅があるため、専門的な知識を持つキャリアアドバイザーへ相談することは、ミスマッチを避けるうえで役立ちます。

求人を自分のペースで探したい皆様には、会計ファイナンス人材特化型求人サイトの「CPAジョブズ」が適しています。

経理・税務・財務などの職種に特化して求人を掲載しており、経営企画をはじめとするキャリアチェンジの選択肢を幅広く比較できます。

エージェントによる伴走支援と、求人サイトでの主体的な情報収集を組み合わせることで、経理から経営企画への転職に向けた準備を着実に進められます。

新天地をお探しの皆様は、こうしたサービスを活用しながら、次のキャリアへの一歩を踏み出してみてください。




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まとめ

経理から経営企画への転職は、管理会計や予算管理などの関連経験を活かせる場合、現実的な選択肢の一つです。

財務・経理部門で数字を扱ってきた経験は、経営企画を目指す際の土台になり得ます。経理が「実績を記録し報告する」職種であるのに対し、経営企画は「未来の戦略を立案する」職種であり、この視点の転換が転職の中心にあります。

大手上場企業のマネージャークラスでは、経営企画部のほうが経理部よりも想定年収の上限が高い傾向にあります。

また、経営企画の経験は、CFOや経営幹部などを目指す際の有力なキャリアの選択肢です。一方で、成果が測りにくいことや調整業務の多さ、企業ごとの業務実態の違いには注意が必要です。

転職を成功させるには、管理会計などの評価される経験を整理し、主体性を言葉にして伝え、社内異動と転職の両ルートを比較することが重要になります。

会計ファイナンス人材特化型転職エージェントの「CPASSキャリア」は、経営企画への転身に向けて、情報収集の段階から最適なキャリアパスの選択を支援します。ぜひ活用して、納得のいく転職を目指してください。




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