
経理担当者がキャリアアップを図るために、これまでの経験はもちろん「スキルアップ」も強力な武器になります。
やみくもにスキルアップを図るのではなく、キャリアパスを見据えた戦略的なスキル習得が重要です。
そこで本記事では、
などについて解説します。経理担当者からのキャリアアップを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
経理担当者のキャリアパスの方向性とは

(CPASSキャリア編集部 作成)
経理担当者のキャリアパスは、大きく分けて「ゼネラリスト」と「スペシャリスト」の2つがあります。それぞれの概要を説明します。
【ゼネラリスト】マネジメント層として組織の経理部門の中核を担う
経理分野(主に会計領域)の実践的な知見とスキルに加え、財務や税務などファイナンス領域に関する知見やスキルを身に付けたのち、「ゼネラリスト」として経理部門の中核人材を目指す方向性があります。
ゼネラリストの具体的なポジションとしては、以下が挙げられます。
- 経理部門を管理する経理マネージャー
- 企業の財務・経理戦略を担うCFO(最高財務責任者)
- 経営企画……など
【スペシャリスト】公認会計士や税理士を目指し、会計ファイナンスの専門家として高度な専門知識と実務経験を積む
経理のスペシャリストとして、特定の分野において専門性を高めてキャリアを構築していく方向性もあります。
ゼネラリストより、会計基準や税法など専門知識をさらに深く理解する必要が出てきます。
公認会計士や税理士などの資格取得に挑戦し、経理の枠組みを越えた会計ファイナンスの専門家として企業に属さない働き方をすることも可能です。
近年は、公認会計士や税理士がゼネラリストとして、CFOや税務責任者などにキャリアチェンジすることも増えています。
とはいえ、自分ではキャリアパスを描き切れないという方もいるでしょう。
その場合は、業界特化型の転職エージェントを活用するなどして、まずは自分の望むキャリアを検討してから、転職やスキルアップに励むとよいかもしれません。
経理担当者のキャリアアップになる転職先とは

続いて、経理担当者がキャリアアップを目指す際に検討できる主な転職先を6つ紹介します。各経理部門の詳細は、以下からご覧ください。
※画像で結論をサクッと確認したい方はこちら↓
組織の根幹を数字で支える大手上場企業の経理部門
まずは、転職先として人気が高い大手上場企業の経理担当者の業務内容やキャリアパスを見ていきましょう。
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| 業務内容 | 想定年収 | 求められるマインドセットや スキル |
キャリアパス |
|---|---|---|---|
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年収400〜700万円 (業績や評価によって連動) |
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大手上場企業の経理部門スタッフの業務内容と想定年収
大手上場企業の経理部門の主な業務内容は、以下の通りです。
- 月次・四半期・年次決算の作成や対応
- 仕訳・伝票処理、入出金の管理
- 税務申告・監査対応
上場企業ならではの業務としては「四半期決算業務・開示作業」が挙げられます。
保有資産の時価評価や連結決算などの決算処理を行い、決算短信や有価証券報告書などの形で四半期ごとにステークホルダーへ開示を行います。
上場企業の経理部門の業務は年間を通して、決算・予算・監査・日々の処理がバランスよく連動していきます。
繁忙期はもちろん、企業が直面する大きな局面で重要な役割を果たせるのが魅力です。なお、想定年収は年収400〜700万円です(業績や評価によって変動)。
いずれの業務も、会計や財務知識だけでなく、高い倫理観や正確性が求められます。
また最新情報をキャッチアップし、学び続ける意欲、最近はDX推進や新システム導入など業務改善にも取り組む必要があり柔軟性を持ち合わせている方に向いているでしょう。
大手上場企業の経理部門のキャリアパス
経理部門のスタッフとしての業務を通じて、
- 会計・財務の知見
- データ分析力
- 内部統制・リスクマネジメント
- 社内外とのコミュニケーション力
など幅広いスキルが身に付きます。そしてDX推進サポートやRPA活用などのプロジェクト経験を積み上げることもキャリアアップには効果的です。
こうした業務を着実にこなしていくことで、経理課長や部長、CFOなど、組織内の経営幹部ポジションにステップアップするキャリアパスが描けます。
また、財務・経営企画部門など隣接部門への異動も考えられるでしょう。加えて他社への転職や外資系・ベンチャー企業での即戦力採用、監査法人・会計事務所への転職も十分可能です。
さらなる拡大を目指す新興上場企業の経理部門
同じ上場企業でも、新興上場企業の経理部門スタッフとして働くと、得られる経験がまた変わってきます。
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| 業務内容 | 想定年収 | 求められるマインドセットや スキル |
キャリアパス |
|---|---|---|---|
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年収700〜1,000万円 (業績や評価によって変動) |
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新興上場企業の経理部門スタッフの業務内容と想定年収
新興上場企業の経理部門スタッフの主な業務内容は、以下の通りです。
- 月次・四半期・年次の決算業務
- ディスクロージャーや投資家向け情報の作成など
マネージャークラスになると「経営管理指標の設計や分析」「監査法人との折衝」「内部統制の整備・運用」などの財務関連業務にも深く関わるようになります。
なお、想定年収はマネージャークラスで700〜1,000万円です(業績や評価によって変動)。
上場企業ならではの業務として「ディスクロージャー」があります。四半期ごとの決算短信や有価証券報告書の作成にかかわることができます。マネージャークラスになると作成から開示までを担います。
また新興上場企業だからこその特徴ですが、システム導入や業務改善のプロジェクトをリードする機会も多くなります。
成長過程の企業では、業務プロセスやシステムが未整備な場合も多く、効率化や自動化の推進を求められるためです。
新興上場企業における業務では高い倫理観に加え、コンプライアンスとスピードの両立や短期と長期の視点を使い分けるなどバランス感覚や判断力が必要になります。
「正確な数字を作る」だけでなく、会社の成長を財務面から支えたいというマインドセットがある方に向いています。
新興上場企業の経理部門のキャリアパス
新興上場企業における経理部門は、企業の成長を経理・財務の両軸からサポートする、“企業経営の中枢を支える存在”といえます。
さらなる成長を目指す新興上場企業では、経理の専門知識や業務はもちろんですが、経営視点での戦略思考も求められます。
組織内でのキャリアパスとして、経理部マネージャーへのステップアップが考えられます。
その後は、CFOや管理部門長への昇進、大手企業やコンサルティングファームへの転職など、多様なキャリアパスが現実的になるでしょう。
ステップアップしていくほどに、財務のプロフェッショナルとして会社に貢献し、自分も一緒に成長していく、そんなキャリアが叶います。
数字で未来を支える中小企業の経理部門
中小企業の経理部門スタッフはまた違った働き方になります。
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| 業務内容 | 想定年収 | 求められるマインドセットや スキル |
キャリアパス |
|---|---|---|---|
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年収300〜550万円 (業績や評価によって変動) |
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中小企業の経理部門スタッフの業務内容と想定年収
中小企業の経理部門スタッフの主な業務内容は、次の通りです。
- 日次・月次・年次決算業務
- 仕訳入力、帳簿管理、各種書類の作成
- 資金繰り管理、予算策定と実績分析
- 税務申告書類の作成補助、税理士との連携
- 給与計算、社会保険関連手続き
大手企業と比較すると、より多様な業務を担える点が特徴です。なお、想定年収は300〜550万円(業績や評価によって変動)です。
中小企業の経理部門の特徴は、少数精鋭で企業経営を支えるプロフェッショナル集団であることです。
「数字を記録する」だけでなく、経営者の意思決定をサポートする右腕のような役割を担います。
実際に経営者とやり取りする機会も多く、自分の提案や分析が経営に影響を与える実感を得ながら業務を進めることができます。
資金繰りも重要な業務のひとつで、企業の経営計画を練ることも経理部門のミッションになります。また給与計算や社会保険関連の手続き、税務対応など、業務は多岐に渡ります。
中小企業の経理部門では、その業務範囲の広さからもわかる通り、マルチタスクが求められます。
同時に経営者視点に立ち、単純に数値処理を担うだけではなく、財務状況から会社が抱える課題を読み取り、「主体的に課題を解決する力」が必要とされます。
もちろん法令順守を徹底する意識や不正防止対策など、高いリスク管理意識も重要です。
中小企業の経理部門のキャリアパス
会計・財務の専門知識が体系的に身に付くのはもちろん、関係各所との折衝も多いことからコミュニケーション能力も向上します。
幅広い業務に対応するために、業務効率化にも取り組むことになります。
幅広い業務を短期間で一気に経験できるので、中小企業の経理部門は大手企業と比べて昇進スピードが早く、30代で経理部長、40代で経営幹部にステップアップすることも珍しくありません。
さらに多様な経理・会計領域の業務に携われるため、その知見と経験を活かして会計事務所や税理士事務所へ転職したり、資格取得が前提になりますが将来的に独立・開業を目指すという道も拓けます。
また幅広い業務経験スキルと高度な課題解決力は大企業でも評価されるため、大企業の経理・財務部門へのキャリアアップも十分可能です。
組織の土台を創り上げるベンチャーやスタートアップ企業の経理部門
続いて、ベンチャーやスタートアップ企業の経理部門のキャリア事情について見ていきましょう。
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| 業務内容 | 想定年収 | 求められるマインドセットや スキル |
キャリアパス |
|---|---|---|---|
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年収350〜600万円 (業績や評価によって連動) |
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ベンチャー・スタートアップ企業の経理部門スタッフの業務内容と想定年収
ベンチャー・スタートアップ企業の経理部門スタッフの主な業務内容は、以下の通りです。
- 日次業務としての伝票処理、仕訳作業、請求書管理
- 月次・年次決算サポート
- 財務データの整理や分析、資金管理の補助業務
上記のほか、IPO準備や決算開示などの高度な業務にも携われる可能性があります。なお、想定年収は350〜600万円(業績や評価によって変動)です。
ベンチャーやスタートアップ企業の経理部門の業務は範囲が広く、経理業務だけでなく、資金管理など財務業務も担い、会社の基盤を作り、未来を形作っていく達成感や責任が得られます。
数値やデータ処理だけでなく、資金管理など財務関連業務に携われるのも特徴です。
一般的にベンチャーやスタートアップ企業の経理部門は少数精鋭で、経営陣との距離が近いことも特徴のひとつです。
自分の提案が企業の成長戦略に活かされることも多く、「企業成長に直接関わっている手応え」を感じられるのも、この環境ならではの魅力です。
ベンチャーやスタートアップ企業の経理部門では主体性や自走力、そしてめまぐるしい変化に対応する柔軟性が求められます。
またキャッチアップすべき情報も多く、業務効率化に向けたシステムやツール導入の検討などあらゆる手段を使いながら業務を進めていく必要があります。
好奇心旺盛に、さまざまなことを吸収し学んでいくことができる方に向いています。
ベンチャー・スタートアップ企業の経理部門のキャリアパス
ベンチャーやスタートアップ企業の経理部門では、会計・財務業務のプロフェッショナルとして、ルーティンワークだけでなく、資金調達、システム導入など幅広い業務を経験できます。
こうした多方面の業務を通して、経営視点での業務遂行スキルが身に付きます。
会社の成長に応じて、IPO準備や決算開示、ファイナンスなどさらに高度な業務にも挑戦できる可能性があります。
大企業では経験するまでに数年を要するような業務を少数精鋭チームで一気に行えるため、数年で経理リーダーやマネージャー職へキャリアアップをする方が多くいます。
将来的に他のベンチャーやスタートアップの管理職やCFO、上場企業の経理幹部・管理職へのキャリアアップも十分可能です。
さらに経営企画、管理部門長、人事・総務マネージャーへの転身や、税理士・公認会計士資格の取得にも役立つでしょう。
海外志向が強いなら外資系企業の経理部門
海外志向が強い方は、外資系企業の経理部門で働く道も検討できます。
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| 業務内容 | 想定年収 | 求められるマインドセットや スキル |
キャリアパス |
|---|---|---|---|
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年収500〜800万円 (業績や評価によって連動) |
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外資系企業の経理部門の業務内容と想定年収
外資系企業の経理部門の主な業務内容は次の通りです。
- 月次・四半期・年次決算、レポーティング業務(IFRS/USGAAP対応含む)
- 海外本社とのコミュニケーション・会計データ提出
- 監査・税務対応、業務プロセス改善・内部統制支援
外資系企業の経理部門の特徴は、日常的に英語が飛び交い、日本基準とは違う世界標準の会計ルール下でスピーディーかつ正確に業務を遂行できる点にあります。
なお、想定年収はスタッフクラスで500〜800万円(業績や評価によって変動)です。
外資系企業の経理部門の業務では、IFRSやUSGAAPなど世界標準の会計ルール下で、日本基準との違いも理解しながら速く、そして正確にデータをまとめて提出します。
また本社から求められる様々な経営資料(Forecast、P/L、KPIデータなど)の提出も重要な業務になります。
さらに監査対応や税務申告、SOX法対応といった内部統制業務も担当します。監査法人や海外本社スタッフと直接コミュニケーションを取りながら、日本だけでなく世界の基準や現地のローカルルールを横断して調整を行います。
そのほか、為替レート変動による損益影響の分析や、現地法人での資金管理体制のチェックなどのリスク管理業務も行います。
外資系企業の経理部門では、高い英語力や経理としての倫理観は大前提として、多文化・多通貨・未経験の国際基準に積極的に挑戦するチャレンジ精神や成長意欲が求められます。
あわせて多国籍メンバーも多く、報連相や細やかでスピーディーなヒアリング、ディスカッションにおけるファシリテーション能力など高度なコミュニケーション能力と多文化共感も求められます。
外資系企業の経理部門のキャリアパス
外資系企業の経理部門での経験は、グローバルファイナンスの即戦力として国内外、社内外で高い評価を受けます。
社内でのキャリアパスとしては、経理リーダーやCFO候補への昇進、海外法人ファイナンス責任者、本社出向などの可能性が考えられます。
社外でのキャリアパスでは「英語が使える」人材としてコンサルファームやGAFAなどのグローバルIT企業、外資金融・PEファンド、スタートアップ企業からのニーズが高く、ハイクラス転職の道も拓けます。
また公認会計士・USCPA・税理士資格を取得すれば、国際会計コンサルタントや海外企業向けアドバイザーといったキャリアパスも描けます
。
組織全体をデザインする経営企画部門という選択肢
最後に、経営企画部門の業務内容やキャリアパスなどを見ていきましょう。
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| 業務内容 | 想定年収 | 求められるマインドセットや スキル |
キャリアパス |
|---|---|---|---|
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年収400〜700万円 (業績や評価によって連動) |
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経営企画部門の業務内容と想定年収
経営企画部門の主な業務内容は、会社の規模や業種によっても異なります。例えば大手上場企業の場合は以下の通りです。
- 中長期経営計画の策定・推進
- 全社予算・KPIの管理および進捗分析
- 新規事業・M&A・アライアンス等の戦略案件推進
経営企画は事業戦略の立案だけに留まらず、戦略の実行・進捗管理などにも携わります。
また、売上を創出するための新規事業やM&Aなど、“攻め”の案件推進も大切な業務です。想定年収はスタッフクラス400〜700万円(業績や評価によって変動)です。
大手上場企業の経営企画部門では、部門ごとの予実分析、市場動向や競合企業の動きなどデータ分析や定量分析を行い、会社の意思決定材料となる報告資料を作成します。
またリスク管理やシミュレーションの実務も重要です。さらに新規事業やM&A機会のリサーチや実行に向けたシナリオ作成、プラン実現のサポートも担い、全社を横断して活躍していきます。
大手上場企業の経営企画部門では、高い論理力に加え、よりよい未来に向けた変革志向やチャレンジ精神が求められます。
またトライ&エラーを繰り返しながら、粘り強く実行し続ける力、コミュニケーション能力など全社を動かしていくための総合的なスキルが求められます。
経営企画部門のキャリアパス
より規模の大きな企業の経営企画部門への転職が考えられます。
また、大企業の経営企画部門に転職した場合、社内でのチームリーダーや経営企画マネージャー、執行役員候補などへのステップアップを目指すことができます。
また経営企画経験を武器に、外資系企業やコンサルティングファーム、ベンチャーCXO、スタートアップ参画など活躍できるフィールドが非常に広いのも経営企画部門で働く魅力といえます。
そのほか、社外での講演やメディア露出、業界団体活動など、多様なフィールドへ活躍の場を移すケースも見受けられます。
ここまで紹介した「経理担当者が目指せる6つの転職先」の内容をまとめると、以下の画像の通りです。

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今日から始める!経理が転職を成功させるためのポイントとスキルアップ方法

経理担当者がステップアップのための転職を成功させるためには、どうすればよいのでしょうか。
こちらでは、以下の3つのポイントを紹介します。
これまでのキャリアやスキルの棚卸しをする
まずは、自身のこれまでのキャリアやスキル、経験などの棚卸しをしましょう。棚卸しをすることで、自己分析や魅力的な自己PRの作成、より確度の高い転職先の選定などに役立てられます。
なお、棚卸しのポイントは「年間を通した業務の明確化」と「ソフトスキルの棚卸し」です。
定点的に洗い出すのではなく、年間の経理業務で自分がどんな役割を担っているのかを客観的に把握しておきましょう。こうした「業務スキル」の明確化と整理は転職時の面接対策にもつながっていきます。
また「ソフトスキル」は業務スキル以外での自分のアピールポイントにつながります。
年間を通した業務を洗い出して明確化する
改めて、経理業務を時系列で洗い出し、明確化しましょう。例えば、10月の業務洗い出し例は以下の通りです。
- 7〜9月分の源泉所得税の納付
- 年末調整の準備開始
- 従業員への各種控除申告書の配布
- 年末調整手続の案内
そのほか、通年で発生する月次業務も洗い出します。これによって、これまで自分が携わってきた業務や、業務から得たスキルを整理しやすくなります。
面接対策にも◎忘れがちなソフトスキルも棚卸しする
棚卸し時には、ソフトスキルも洗い出しましょう。面接では経理に関するスキルだけでなく、ソフトスキルも評価対象になるためです。
- コミュニケーション能力
- 交渉力
- 調整力
- 課題解決能力
なお、棚卸ししたソフトスキルについては、具体的なエピソードとセットで自己PRをすると効果的です。
スキルアップにつながる資格を取得する
資格は自身のスキルを客観的に示す裏付けです。そのため、転職を成功させるためには、経理の隣接領域の資格を取得し、スキルアップを図ることも有効です。
より飛躍的なキャリアアップを叶えたい方は、「難関資格取得」によるスキルアップに挑戦してみるのもいいでしょう。
【上級者向け】経理担当者としてのスキルアップにつながる難関資格
例えば、以下のような難関資格を取得すると、転職時に高い評価を受けられる可能性があります。
- 簿記1級・2級
- USCPA(米国公認会計士)
- 社会保険労務士
これらの資格を取ること自体がスキルアップにつながるほか、資格勉強による知識のインプットにより、業務の幅を広げるきっかけにもなり得ます。
あるいは、より専門的な部署への異動が実現し、さらなるスキルアップや市場価値の向上にもつながる可能性があります。
専門性の高い転職エージェントにフォローしてもらう
経理担当者が転職を成功させるためには、専門性の高い転職エージェントのサポートを受けることも検討するとよいでしょう。
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まとめ
経理担当者がこれからキャリアアップを目指す場合、ゼネラリストもしくはスペシャリストの方向性を定め、スキルアップを磨きながら現職でキャリアアップを図るか、より適切な企業に転職していくかを検討する必要があります。
経理担当者のキャリアパスは幅広く、新興上場企業から大手上場企業、外資系企業の経理部門に至るまで、多様なキャリアを目指すことができます。
会計ファイナンス人材特化型転職エージェント「CPASSキャリア」では、求職者の理想のキャリアパスから逆算して、ご自身にあった業界や職種への転職をご紹介しています。
「理想のキャリア実現のために今何をすべきか、知りたい」という方は、ぜひ「CPASSキャリア」へご相談ください。


記事の監修者
松岡 宏紀
2007年、公認会計士試験に合格。EY新日本有限責任監査法人にて、監査・アドバイザリー業務に加え、社内外での研修講師や研修プログラムの作成・管理などに従事。現在、CPAエクセレントパートナーズ株式会社において、コンテンツの作成、監修を担当。