公認会計士が事業会社へ転職するメリットは?業務内容や年収、キャリアパスまで解説!

公開日:2026.04.01

最終更新日:2026.04.01

公認会計士の事業会社への転職と組織内会計士のキャリア

事業会社へのキャリアチェンジは、公認会計士が専門性を活かせる有力な選択肢のひとつです。

外部監査ではなく、事業会社の内部から企業経営に関与できる点に大きな魅力があります。こうした、企業価値向上に直接貢献できる「組織内会計士」というキャリアは、多くの可能性を秘めています。

本記事では、事業会社で活躍する公認会計士の業務内容、年収相場、キャリアパスに加え、監査法人との働き方の違いや転職時の注意点まで詳しく解説します。

事業会社への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。



記事の監修者

CPAエクセレントパートナーズ 松岡宏紀

松岡 宏紀

2007年、公認会計士試験に合格。EY新日本有限責任監査法人にて、監査・アドバイザリー業務に加え、社内外での研修講師や研修プログラムの作成・管理などに従事。現在、CPAエクセレントパートナーズ株式会社において、コンテンツの作成、監修を担当。





事業会社で“組織内会計士”として働くメリット

公認会計士が事業会社に属し、「組織内会計士」としてキャリアを築くことは、監査法人やコンサルティングファームとは異なる魅力を持ちます。

ここでは、公認会計士が事業会社で働く代表的なメリットを3つご紹介します。




企業経営にも関われ、ビジネスセンスが磨かれる

事業会社への転職における最大のメリットは、企業経営の意思決定プロセスに関与できることです。

事業会社では「当事者」として、経営陣のサポートをしながら、共に企業の未来を描く役割を担います。

例えば、大手上場企業の財務部門のマネージャーの場合、予算策定では事業計画と連動した数値目標を設定し、月次・四半期ごとの業績分析を通じて経営判断をサポートします。

売上や利益の数字だけでなく、その背景にある市場環境や事業戦略、組織の課題までを理解する必要があり、おのずとビジネス全体を俯瞰する視点が養われます

さらに、経営会議への参加や経営陣との直接対話を通じて、経理・財務にとどまらず、マーケティングや営業、研究開発など各部門の戦略に触れる機会も増えます。

こうした経験はキャリアの幅を広げるだけでなく、将来的にCFO(最高財務責任者)や経営幹部を目指すうえでも、大きな強みとなりえるでしょう。


幅広い業務を経験でき、キャリアの幅が広がる

幅広い業務を経験でき、キャリアの幅が広がる

企業規模にもよりますが、事業会社では財務会計や管理会計、税務、資金調達、IR(投資家向け広報)、M&A、内部統制など、経理・財務を軸にしながら幅広い業務に携わる機会があります。

これらはいずれも経営判断を支える重要な役割であり、ポジションによっては経営陣と直接コミュニケーションを取る場面も少なくありません。

こうした環境で専門性を「企業の当事者」として深めていくことで、経理・財務にとどまらない経営視点や、ビジネス全体を俯瞰する力が身に付きます

その結果、社内での昇進だけでなく、コンサルティングファームや投資ファンド、他の事業会社への転職など、キャリアの広がりも期待できるでしょう。


会計×監査×○○という自分のキャリアの強みをつけられる

事業会社でのキャリアは、監査経験に加えて「業界特化の専門性」や「特定機能の実務経験」という新たな強みを構築できる絶好の機会です。

例えば、製造業の経理部門で原価計算や在庫管理、予実分析の実務を深めれば、「会計×監査×製造業(ゆくゆくは管理会計も)」という独自のキャリアが形成されます。

経営企画を担当すれば、事業計画の策定やKPI設計、データ分析といったスキルが加わり、「会計×監査×経営企画」という市場価値の高いキャリアになります。

外資系企業でFP&A(Financial Planning & Analysis:財務計画・分析)を経験すれば、グローバル基準での財務分析や英語での報告スキルが身に付き、「会計×監査×グローバル財務」という強みが生まれます。

さらに、IPO準備企業で上場準備に携わった経験は、多くの企業が注目する希少なキャリアとなります。

このように、事業会社での経験は監査経験と掛け合わせることで、唯一無二の専門性を築くチャンスなのです。



公認会計士の年収は事業会社と監査法人どちらが高い?

公認会計士の年収は事業会社と監査法人どちらが高い?

監査法人と事業会社では年収水準に違いはありますが、どちらが一概に高いとは言い切れません

これは下表のように、事業会社の年収水準は企業規模や業種、ポジションによって、大きく異なるためです。

年収水準
【大手上場企業】
経理マネージャークラス
600万〜1,000万円程度
【大手上場企業】
経理部長クラス
1,200万〜2,500万円前後
【新興上場企業】
経理マネージャークラス
500万〜1,000万円程度
【新興上場企業】
経理部長クラス
700万〜1,500万円程度
【スタートアップ企業】
経理マネージャークラス
600万〜900万円程度
【外資系企業】
FP&Aや経理コントローラーポジション
1,200万〜3,500万円程度

スタートアップ企業の年収水準は業界や企業の状況に合わせて大きく変動します。

また、IPO準備中の企業では現金報酬に加えて、上場達成後のストックオプションによる大きなリターンが期待できる場合もあります。

また外資系企業では、グローバル基準の報酬体系により、さらに高年収を狙えるケースも少なくありません。

そのほか、中小企業では監査法人より年収が低くなる場合もありますが、裁量の大きさや経営に近い立場での経験など、金銭面以外の価値を得られるケースもあります。

転職直後は年収が下がることも十分考えられますが、事業会社で経験を積み、CFOなどの経営幹部へキャリアアップできれば、長期的に見て監査法人以上の報酬を得られる可能性もあります

重要なのは、それぞれの特徴を理解したうえで、自身のキャリアプランとどう重なるかを見極めることです。

年収だけで判断するのではなく、働き方や将来どのような役割を担いたいのかという視点から考える必要があります

公認会計士として「どのように成長していきたいのか」を軸に、キャリア選択を考えていきましょう。






公認会計士が事業会社で活躍できる業務領域

事業会社における公認会計士の活躍の場は多岐にわたります。監査経験で培った専門知識を活かしながら、企業価値向上に直接貢献できる5つの主要な業務領域を見ていきましょう。

公認会計士が事業会社で活躍できる5つの業務領域

(CPASSキャリア編集部 作成)




経理

経理部門は、企業の会計業務全般を担う中核的な部門です。日次の仕訳入力から月次・四半期・年次決算、税務申告、監査法人対応まで、幅広い業務を担当します。

公認会計士は財務諸表の作成実務や会計基準への深い理解を活かし、正確かつ迅速な決算業務を実現する役割が期待されます

特に上場企業では、決算短信や有価証券報告書といった開示資料の作成、内部統制報告制度(J-SOX)への対応、監査法人との折衝など、監査経験が直接活きる業務が多くあります。

経理部門でのキャリアは、部門内での昇進に加え、財務部門や経営企画部門へのステップアップが期待できます


財務

財務部門では、企業の資金調達や資金管理、資本政策の立案などを担当します。

銀行や投資家との交渉、社債発行、株式発行といった資金調達業務において、財務分析力やプレゼンテーション能力が求められます

公認会計士は財務諸表を読み解く力を活かし、投資家や金融機関に対して企業の財務健全性や成長性を説得力をもって説明できます。

M&Aにおいては、買収対象企業の財務デューデリジェンスや企業価値評価、買収後の財務統合など、監査やFASでの経験が活きます。


経営企画

経営企画部門は、企業の中長期戦略の立案や全社横断プロジェクトの推進を担う、経営の中枢機能です。

事業計画の策定、予算編成、業績管理、M&A戦略の立案、新規事業の企画など、経営に直結する業務に携わります。

公認会計士は財務データの分析力を活かし、数値に基づいた戦略立案をリードできるでしょう。

中期経営計画の策定では、市場環境分析や競合分析を踏まえた成長シナリオを描き、具体的な数値目標に落とし込みます。

経営企画での経験は、経営全般を俯瞰する視点を養い、将来的に経営幹部やCEOを目指す上でも有益なキャリアステップとなります


内部監査

内部監査部門は、企業の業務プロセスやリスク管理体制の有効性を独立的な立場から評価し、改善を促す役割を担います。

公認会計士は監査法人での経験を活かし、リスクベースアプローチによる効率的な内部監査を設計・実施できます。

上場企業における内部統制の評価では、J-SOXで求められる財務報告に係る内部統制の整備・運用状況を評価し、不備があれば改善を促します。

内部監査部門での経験を通じて、企業全体の業務プロセスやリスクを俯瞰的に理解できるようになります。


IPO準備

IPO(新規株式公開)準備中の企業では、上場に向けた管理体制の整備が急務であり、公認会計士の専門性が強く求められます。

財務諸表の精度向上、内部統制の構築、監査法人対応、証券会社や証券取引所との折衝など、多岐にわたる業務に携わります。

特に重要なのが、税務会計中心の会計処理から制度会計(金融商品取引法・会社法準拠)への移行です。IPO支援の経験があれば、即戦力として大きく評価されます。

IPO準備の経験は、そのプロセス自体が高く評価され、他の成長企業への転職などキャリアアップにも有利に働きます



公認会計士が活躍できる事業会社の部門やポジション【裁量・自己成長/年収/ワークライフバランスの3軸で比較】

事業会社における公認会計士の主要なポジションについて、裁量の大きさ・自己成長の機会、年収水準、ワークライフバランスの取りやすさという3つの観点から比較していきます。

それぞれのポジションには特徴があり、自身のキャリアビジョンやライフスタイルに合わせて選択することが重要です。

公認会計士が活躍できる事業会社の部門やポジション【裁量・自己成長/年収/ワークライフバランスの3軸で比較】

(CPASSキャリア編集部 作成)




【大手上場企業】経理部

  • 裁量・自己成長:決算業務や監査法人対応など、会計領域の専門性を高められる環境です。マネージャー以上では財務諸表作成の統括など一定の裁量があり、マネジメント経験もしっかり積むことが可能です。また、上場企業特有の「有価証券報告書」「決算短信」などの開示資料作成にも深く関わることができます。

  • 年収:企業規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスは600万〜1,000万円、部長クラスは1,200万〜2,500万円程度が目安です。

  • ワークライフバランス:主に決算時期は繁忙期となりますが、年間を通じて比較的予測可能なスケジュールで働ける傾向があります。また、監査法人と比べて残業が少なく、プライベートの時間をより確保しやすい傾向にあります。



【新興上場企業】経理部

  • 裁量・自己成長:月次・四半期・年次の決算や監査法人対応業務、上場企業としての開示業務を担いながら、体制整備や業務効率化のプロジェクトをリードする機会も豊富です。大手企業より少数精鋭のため、幅広い業務に携わり早期に裁量が広がる傾向にあります。

  • 年収:企業規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスは500万〜1,000万円、部長クラスは700万〜1,500万円程度が目安です。

  • ワークライフバランス:決算期の繁忙はありますが、監査法人と比べると残業が少なく、プライベートとのバランスは比較的取りやすい傾向にあります。



【ベンチャー・スタートアップ企業】経理部

  • 裁量・自己成長:経理業務のみならず、管理体制の構築を一から担当できるスキルアップの機会が非常に豊富な環境です。経理・財務・経営企画を兼務することも多く、CFOの右腕として経営に近い業務を経験できます。IPO準備企業であれば、上場準備に関する業務の経験を積むことも可能です。

  • 年収:企業規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスで600万〜900万円程度とやや控えめです。一方で、ストックオプションによる将来的なリターンが期待できる場合もあります。

  • ワークライフバランス:業務領域が広く、多忙になりがちでプライベートとのバランスは取りづらい傾向にあります。特にIPO準備企業は激務になりますが、その分大きな達成感を得られるでしょう。



【中小企業】経理部

  • 裁量・自己成長:経理業務全般を少人数で担当し、経営者との距離が非常に近い点が特徴です。税務や資金繰りなど幅広い実務経験を積めますが、高度な専門性を追求する機会は限られる傾向にあります。

  • 年収:企楺規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、部長クラスで500万〜800万円程度が目安です。

  • ワークライフバランス業務量は企業によって大きく異なります。担当する業務領域によっては、大手企業と比較してプライベートとのバランスを整えやすい場合もあります。



【大手上場企業】財務部

  • 裁量・自己成長:資金調達や資本政策といった経営の根幹に関わる業務を担当し、裁量は大きくなります。銀行や投資家との交渉、M&Aプロジェクトへの参画など、経営陣と直接対話する機会も豊富です。

  • 年収:企楺規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスは800万〜1,500万円程度、部長は1,200万〜2,500万円以上が目安です。

  • ワークライフバランス:プロジェクトベースの業務が多く、案件進行中は多忙になりますが、経理部門のように決算期など特定の時期に業務が集中することは比較的少ないでしょう。



【大手上場企業】経営企画部

  • 裁量・自己成長:中期経営計画の策定やM&A戦略の立案など、企業戦略の中核業務に携わります。経営陣との距離も近いため、高い業務レベルが求められます。総じて裁量が大きく、スキルアップの機会に恵まれる部門です。

  • 年収:企楺規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスで800万〜1,500万円、部長クラスで1,200万〜3,000万円程度です。

  • ワークライフバランス:業務範囲が広く重要度の高いプロジェクトを複数抱えるため、総じて多忙な傾向にあります。プライベートとのバランスは取りにくい部門といえます。



【新興上場企業】経営企画部

  • 裁量・自己成長:事業戦略の立案から実行まで、スピード感を持って関わることができます。大手企業より組織がフラットであることが多く、若手のうちから重要な意思決定に参画できる機会があります。

  • 年収:企楺規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスで600万〜1,200万円、部長クラスは900万〜2,500万円程度です。

  • ワークライフバランス成長フェーズの企業では特に業務量が多く、柔軟な対応が求められますが、大きな自己成長が望めるでしょう。



【ベンチャー・スタートアップ企業】経営企画部

  • 裁量・自己成長:事業計画の策定から資金調達、KPI設計まで、経営企画の業務を幅広く経験できます。CFOなど経営陣と直接連携し、企業の成長戦略を描く中核メンバーとして活躍できます。

  • 年収:企業規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスで700万〜1,200万円程度ですが、ストックオプションによる大きなリターンも期待できます。

  • ワークライフバランスIPO準備期は特に多忙ですが、圧倒的な学びの機会があります。



【大手上場企業】内部監査部

  • 裁量・自己成長:独立的な立場から企業全体を俯瞰し、各部門の業務プロセスやリスクを幅広く理解できます。ポジションによっては監査計画の策定において、リスクベースでどの領域を重点的に監査するかを判断する場合もあります。

  • 年収:企楺規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスは800万〜1,200万円、部長クラスは1,200万〜1,800万円程度です。

  • ワークライフバランス:年間監査計画に基づいて業務を進めるため、スケジュールは比較的予測可能で、長く働きやすい傾向にあります。



【新興上場企業】内部監査部

  • 裁量・自己成長:上場企楺として求められる内部監査機能の整備を、構築フェーズから担当することが多いでしょう。少数精鋭のため、監査計画の策定から実施、報告まで一貫して主導する機会があります。

  • 年収:企楺規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、マネージャークラスは600万〜1,200万円、部長クラスは800万〜1,500万円程度が目安です。

  • ワークライフバランス:体制構築期は一時的に多忙になることもありますが、全体としてはプライベートとの両立がしやすい環境です。



【ベンチャー・スタートアップ企業】CAO候補

  • 裁量・自己成長:組織の中核的なポジションであるCAO(最高管理責任者)候補として、企業の管理基盤を統括します。財務・資金管理、人事、リスク管理、情報システムなど管理機能全般を横断的に管轄し、限られたリソースの中で成長を支える体制づくりと組織運営をリードします。

  • 年収:企業規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、600万〜1,200万円程度からスタートします。非常に難易度が高いですが、IPO達成後はストックオプションによる大きなリターンも期待できます。

  • ワークライフバランス特に上場準備期は非常に多忙ですが、CFOへのステップアップも見据えた貴重な経験が積めます。



【ベンチャー・スタートアップ企業】CFO候補

  • 裁量・自己成長:企業の会計・財務戦略全般を統括する最高財務責任者の候補として、会計・財務領域全体を管轄します。CEOをはじめ取締役会と緊密に連携し、企業の成長戦略を財務面から支えます。組織における会計ファイナンス領域で最も裁量が大きく、経営者としての総合的なスキルが求められるポジションです。

  • 年収:企業規模や年次、業績や評価、ポジションなどによって変動しますが、700万〜1,500万円程度からスタートします。CAO候補と同様に、IPO達成後はストックオプションによる数千万円規模のリターンも可能ですが、達成難易度は非常に高いのが実情です。

  • ワークライフバランス業務負荷は非常に高くなりますが、企業価値の向上に直接貢献できる裁量と自己成長の大きさが魅力です。







公認会計士が事業会社に転職する際の4つのポイント

公認会計士が事業会社に転職する際の4つのポイント

事業会社への転職を成功させるには、綿密な準備と戦略的なアプローチが欠かせません。

ここでは、転職を検討する際に押さえておくべき4つの重要なポイントについて解説します。




中長期的なキャリアの戦略を描く

事業会社への転職は、短期的な年収や待遇だけで判断すべきものではありません。

5年後、10年後にどのようなポジションで、どのような役割を担いたいのかを見据え、長期的なキャリアビジョンを描くことが重要です。

例えば、事業会社内で昇進してCFOを目指す場合、経理部門の経験だけでなく、財務部門や経営企画部門など、経営に近い領域での経験が求められます。

目指すキャリアを実現するために、どのような経験を積むべきかを逆算して考えていきましょう

もちろんCFOへの道は、事業会社内での昇進に限られるものではありません。

監査法人、そして独立系コンサルティングファームや投資銀行などで経験を積んだ後に、CFOを目指すというキャリアも存在します。

選択肢を広げるためにも、早い段階から情報収集を行い、複数のキャリアシナリオを想定しておくことが大切です。


転職の目的を明確にする

「なぜ事業会社に転職したいのか」という目的を明確にすることは、転職活動の軸を定める上で不可欠です。

企業経営に深く関わりたい、特定の業界で専門性を高めたい、ワークライフバランスを改善したいなど、人によって動機はさまざまです。

目的が曖昧なまま転職活動を進めると、“企業選び”の軸がぶれてしまい、入社後にミスマッチを感じる可能性が高まります。転職の目的を明確にする際は、

  • 「何を実現したいのか(Will)」
  • 「何ができるのか(Can)」
  • 「何をすべきなのか(Must)」


という3つの視点から自己分析を行うとよいでしょう。


希望条件は優先順位をつける

転職先に求める条件はさまざまですが、すべてを満たす完璧な企業は存在しません

年収、ポジション、業務内容、企業規模、業界、勤務地、ワークライフバランス、社風、成長機会など、複数の条件の中で優先順位をつけることが重要です。

まずは「これだけは譲れない」という絶対条件と、「できれば満たしたい」という希望条件を明確に区別しましょう。


キャリア構築に必要なリサーチや情報収集を行う

事業会社への転職を成功させるには、実態をつかむための徹底的なリサーチが不可欠です。

興味のある業界の動向、企業の財務状況、組織文化、具体的な業務内容、キャリアパスなど、多角的に情報を集めましょう。

最も有効なのは、実際にその企業で働いている人や、過去に働いていた人から直接話を聞くことです。

監査法人時代のクライアントや同僚のネットワークを活用し、生の声を拾うルートを広げましょう。

業界特化型の転職エージェントも、豊富な企業情報や非公開の求人情報を持っているため、積極的に利用するのがおすすめです。



公認会計士が事業会社に転職する際の注意点

公認会計士が事業会社に転職する際の注意点

事業会社への転職には多くの魅力がある一方で、事前に理解しておくべき注意点も存在します。

転職後に「思っていたのと違った」と感じないためにも、ここでは押さえておきたい3つのポイントを解説します。




ワークライフバランスの取りやすさは企業によって異なる

「事業会社は監査法人と比べてワークバランスが取りやすい」というイメージを持つ方も多いですが、実際には企業や部門、ポジションによって大きく異なります

例えば、大手上場企業の経理部門では、決算期を除けば比較的安定したスケジュールで働けるケースが多い一方、新興上場企業やスタートアップでは、少数精鋭で幅広い業務を担当するため、多忙になることもあります。

経営企画部門や財務部門では、経営陣からの突発的な依頼や、タイトなスケジュールでのプロジェクト対応が求められることが多く、ワークライフバランスは取りにくい傾向にあります。

ワークライフバランスを重視したい場合は、転職前に離職率や有給休暇取得状況、残業時間などを確認し、“働きやすい環境”がそろっているのかを確認しておくといいでしょう。


社内外を問わずコミュニケーションや折衝は比較的多い

事業会社では、社内の各部門と日常的に連携する機会が多く、社内外を問わず多様なステークホルダーとのコミュニケーションが求められます

例えば経理部門では、営業部門から売上計上に関する相談を受けたり、購買部門と経費処理の調整を行ったりと、会社全体と関わりながら業務を進める場面が増えます。

また、財務部門や経営企画部門では、経営陣への説明や、銀行・投資家との折衝など、より高度なコミュニケーションが必要となります。

相手の立場や目的を理解しつつ、自身の専門的な見解を的確に伝え、合意形成を図っていくコミュニケーション力や交渉力が重要となるでしょう。


リモートワーク可否など就業環境は事前にチェックが必要

企業によってリモートワークの導入状況や働き方の自由度は大きく異なります。

また、フレックスタイム制度の有無、コアタイムの設定、時短勤務制度の利用実績なども、就業環境を判断する重要な要素です。

入社前に、実際の働き方や制度の運用実態について詳しく確認しておくといいでしょう。面談など、現場の社員から直接話を聞く機会を設けてもらうことも有効です。

さらに、評価制度や昇進基準、教育研修制度の充実度なども、長期的なキャリア形成において重要です。

自分が理想とする働き方やキャリアパスが実現できる環境かどうか、多角的に検討し見極めていくことが転職成功の鍵となります。






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まとめ

公認会計士が事業会社へ転職することは、企業経営に深く関わり、他の業種では得られない多様な経験を積める魅力的なキャリアパスです。

経理、財務、経営企画、内部監査、IPO準備など、活躍できる領域は幅広く、そのキャリアパスもさまざまです。

年収は企業規模やポジションによって異なりますが、長期的なキャリア設計に基づき、戦略的に転職を行うことで、監査法人と同等以上の報酬を得ることも十分可能でしょう。

転職を成功させるには、中長期的なキャリアビジョンを明確にし、転職の目的や希望条件の優先順位を整理することが重要です。

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