公認会計士として培った専門知識や経験は、さまざまな業界や職種で活用できます。しかし転職に際しては「どんな選択肢があるのか」「自分に合ったキャリアは何か」と悩む方も多いでしょう。
そこで本記事では、新たな一歩を踏み出そうと考えている公認会計士に向けて、26の転職先を紹介します。
おすすめの転職先や転職で失敗しないための注意点も解説しているので、理想の転職をかなえるためのヒントとして活用してください。
公認会計士の26の転職先とキャリアの方向性
公認会計士に向いている転職先は次の通りです。各転職先の特徴をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
| No. | 転職先・ ポジション名 |
各転職先・ ポジションの概要 |
|---|---|---|
| 1 | 事業会社 (経理部門) |
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| 2 | 事業会社 (財務部門) |
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| 3 | 事業会社 (税務部門) |
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| 4 | 事業会社 (内部監査部門) |
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| 5 | 事業会社 (管理会計部門) |
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| 6 | 事業会社 (経営企画部門) |
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| 7 | スタートアップのCFO (IPO準備中の企業) |
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| 8 | スタートアップのCAO (IPO準備中の企業) |
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| 9 | 社外取締役 |
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| 10 | 大手監査法人 (監査部門) |
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| 11 | 大手監査法人 (アドバイザリー部門) |
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| 12 | 中小監査法人 |
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| 13 | 税理士法人 |
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| 14 | 会計事務所 |
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| 15 | 投資銀行・ M&Aアドバイザリー |
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| 16 | ベンチャーキャピタル(VC)・ PEファンド |
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| 17 | FAS |
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| 18 | M&A・企業再生 |
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| 19 | 税務コンサルタント |
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| 20 | 会計系コンサルティング会社 |
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| 21 | 戦略系コンサルティング会社 |
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| 22 | 外資系企業(事業会社) |
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| 23 | 会計系スタートアップ (SaaS・Fintech) |
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| 24 | パブリックセクター (公的機関) |
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| 25 | 教育・研修 (講師・教材開発) |
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| 26 | 独立開業 |
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上記の通り、公認会計士がこれまでの経験とスキルを活かせる転職先は、非常に多いといえます。
例えば、仕事にやりがいを求めているなら、FASやスタートアップのCFO、CAOなどが選択肢になります。
年収を上げたいなら、監査法人でアドバイザリー業務へのシフトやパートナーを目指したり、コンサルティング系に転職したりするのもひとつの方法でしょう。
ワークライフバランスを重視するなら、事業会社の経理部門や財務部門などへの転職が考えられます。
近年、監査の高度化や、会計ファイナンス人材のキャリアの多様化により、公認会計士の転職市場での需要は高まっています。
しかし、条件の良さだけに目を奪われていると、将来的なキャリア迷走の原因にもなり得ます。
そのため、転職によって何を叶えたいかを明確にし、中長期的にキャリアを考えながら転職先を選ぶことが重要です。
(CPASSキャリア編集部 作成)
例えば、現在はBig4系監査法人のシニアスタッフで、将来的にスタートアップのCFOとして活躍したいと考えたとします。
いくつかのキャリアプランを立てられますが、なかでもシニアスタッフからマネージャーへの昇格を目指し、マネージャーとしてより高度な業務をこなしつつ、チームマネジメントの経験を重ねながら、スタートアップ企業のCFO転身を目指すという道を選んだとします。
この場合、現時点では転職はせず、現職での昇進を目指してスキルアップに取り組むというステップが見えてきます。
このように転職は手段であり、目的ではありません。自分はどんなキャリアを目指すのか、まずは“ゴール”を定めることが大切です。
会計ファイナンス人材特化型転職エージェント「CPASSキャリア」は、転職者第一主義を貫いた転職エージェントです。
私たちは単なる転職先の紹介にとどまらず、5年後、10年後、さらに次の転職も見据えた上で、転職者のキャリア全体を考慮しベストな提案をすることを心がけています。
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未経験(初めての転職)におすすめの転職先10選
公認会計士が初めて転職する際におすすめの転職先を10種紹介します。
- 事業会社の経理・財務部門
- 事業会社の経営企画・管理部門
- 事業会社の内部監査・内部統制部門
- IPO準備企業のCFO候補、経理部門リーダー
- FAS(財務アドバイザリー)
- BIG4のアドバイザリー
- 会計事務所・税理士法人・税務コンサルタント
- 戦略・総合・会計系コンサルティングファーム
- ベンチャーキャピタル(VC)・PEファンド
- M&A・企業再生
※画像で結論をサクッと確認したい方はこちら↓
事業会社の経理・財務部門
経理・財務部門は、企業のお金の動きを分析し、経営層にアドバイスする重要な役割を担っています。
特に財務部門は資金調達や予算管理も行うため、企業運営に大きく影響を及ぼす職種といえるでしょう。
公認会計士としての知識や数字分析力を活かせるため、即戦力として活躍できます。決算期など残業が増えることもありますが、比較的ワークライフバランスを取りやすい職種です。
事業会社の経営企画・管理部門
経営企画・管理部門は、中長期的なビジョンの構築や新規事業の推進など、企業の成長戦略に携わるポジションです。
数字分析力を発揮できるため、公認会計士の転職先としておすすめです。
さまざまな部署のメンバーとディスカッションを重ねることも多く、コミュニケーションやプレゼンが得意な方は転職に有利です。
自分の提案が企業の将来を動かす可能性もある、やりがいのある仕事といえるでしょう。
事業会社の内部監査・内部統制部門
内部監査・内部統制部門は、社内監査を通して業務上の不正を防止したり、社内のルールや仕組みを整備したりして、企業の信頼性向上や業務効率化を支援する業務です。
監査経験を活かして経営層を支えたい方におすすめです。
IPO準備企業のCFO候補、経理部門リーダー
IPO準備企業とは、株式上場の準備段階にある企業のことです。CFO候補や経理部門のリーダーとして入社した場合、上場までのプロセスに深く関わることになります。
資金調達やストックオプションの発行計画、管理部門の内部体制の構築など、その業務は多岐にわたります。
通常業務と並行して行うため多忙を極める傾向がありますが、企業の成長に関わりたい方ならやりがいを持って臨めるでしょう。
FAS(財務アドバイザリー)
FASは、企業に対して財務のアドバイスや支援を行います。
特定の課題に対してアドバイスを行うコンサルティングとは異なり、企業全体に関わる課題や問題に対して支援を行うため、幅広い知識を必要とします。
マネージャー、シニアマネージャー、パートナーとキャリアパスも整っており、年収も高めに設定されていることが多い業種です。
BIG4のアドバイザリー
BIG4のアドバイザリーは、大手企業におけるグローバルビジネスの最先端で金融戦略を担うのが主な業務です。
例えば、企業が海外進出する際には、現地の税制や法律、市場動向などを分析し、最適な事業計画と進出戦略を策定します。
公認会計士としての知識を基本に、幅広い業務に関わり、経験を得られる仕事といえるでしょう。ハードワークになる傾向が見られますが、その分年収も高めです。
会計事務所・税理士法人・税務コンサルタント
会計事務所・税理士法人・税務コンサルタントは、いずれも企業や個人事業主の会計や税務に関する業務が主な仕事です。
公認会計士としてのスキルや知識を直接活かしやすい転職先といえます。
仕事にやりがいを持って取り組みたいなら大手事務所に、ワークライフバランスを重視するなら中堅・個人事務所などを選択すると、希望に近い働き方ができます。
戦略・総合・会計系コンサルティングファーム
コンサルティングファームは、対象の業務領域について、企業の業務改善や発展に必要な分析、改善策の提案、実行などを支援する仕事です。
ハードワークになる傾向ですが、やりがいは十分あり、年収も高めです。
ベンチャーキャピタル(VC)・PEファンド
ベンチャーキャピタル(VC)・PEファンドへの転職は、他の企業や事務所と比較して難易度が高いといわれています。
VC・PEファンドでは財務に関する分析スキルをはじめ、企業の将来性を精査する力が必要とされるためです。公認会計士として経営寄りの業務経験がある方は、転職時に有利でしょう。
M&A・企業再生
M&Aや企業再生に関わるコンサルタント業務は、会計や財務に関連する知識だけでなく、経営における課題や改善点、改善施策の提案ができる経営視点が必要です。
アドバイザリーやコンサルティング能力が求められますが、未経験からでも挑戦可能な求人は多くあります。
公認会計士の知識を活かしながら、企業運営を支援したいと考える方におすすめの転職先です。
(CPASSキャリア編集部 作成)
公認会計士が転職で失敗しないためのポイント
公認会計士が初めて転職をするなら、失敗を防ぐために以下のポイントを押さえておきましょう。
それぞれ詳しく解説します。
転職の目的を明確にする
転職活動を始める際は、まず転職の目的を明確にしておきましょう。
「転職によってかなえたいキャリアパスがある」
「ワークライフバランスを整えるため、働き方そのものを変えたい」
など、転職で何をしたいのかはっきりさせておくと、求人を選びやすくなり、ミスマッチの少ない転職を実現できます。
希望条件は優先順位をつける
「年収を今より上げたい」「残業は少なめがいい」「精力的に働きたいが、出張は減らしたい」など、転職先に求める条件があるなら、その優先順位をつけておきましょう。
希望をすべてかなえる求人を選ぼうとすると、選択肢が少なくなり、良い求人に出会う可能性も低くなるからです。
中長期的なキャリアの戦略を描く
目先の条件にとらわれた転職ではミスマッチが起きやすく、転職を繰り返すことになりかねません。
3年先、5年先、10年先にどのようなキャリアを歩んでいたいかを明確にイメージし、それを実現するためにどのような転職先を選ぶと良いのか、よく検討しましょう。
戦略のない転職は、単なる条件改善にしかつながりません。自分を成長させる転職を叶えるためにも、中長期的なキャリア戦略を描くことは重要です。
納得できる転職を実現するには特化型転職エージェントがベスト
公認会計士としてのスキルを活かし、納得できる転職をしたいなら、特化型転職エージェントを活用するのがおすすめです。
公認会計士の価値を理解しているキャリアアドバイザーが対応するため、転職のチャンスを逃しにくく、会計士としてのスキルを活かせる転職先を見つけやすくなります。
また、客観的な視点からアドバイスをもらえるため、リファラル採用のように知人を信頼しすぎてミスマッチに気づかず転職してしまうことも避けられます。
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記事の監修者
松岡 宏紀
2007年、公認会計士試験に合格。EY新日本有限責任監査法人にて、監査・アドバイザリー業務に加え、社内外での研修講師や研修プログラムの作成・管理などに従事。現在、CPAエクセレントパートナーズ株式会社において、コンテンツの作成、監修を担当。