
公認会計士試験は、その難易度の高さゆえに多くの時間とエネルギーを要する挑戦です。
たとえ合格という結果に至らなかったとしても、その過程で培われた知識、経験、そして精神力は、決して無駄にはなりません。
そして、次のステージに進むためには、努力を継続することと同じぐらいの覚悟と決断力が必要になる瞬間もあります。
今回は、大学生活の多くを公認会計士試験の勉強に捧げ、4回の挑戦を経て、大学4年生という節目で「就職」という新たな道へ舵を切った飯島啓太さんの体験談をお届けします。
飯島啓太さんプロフィール
埼玉大学経済学部在学中に簿記の勉強を始め、2年生から公認会計士試験の受験勉強を本格的に開始。大学生活と勉強を両立させ、4回にわたり短答式試験に挑戦。
4年生になり、新卒でのキャリア形成を見据えて就職活動への切り替えを決断し、会計・経理業務のアウトソーシングを手がける企業に内定。
試験勉強で培った会計や法律の知識と、面接で評価された高いコミュニケーション能力を武器に、経理職への道を切り開いた。
1.知的好奇心から始まった会計士への挑戦
簿記は「借方」や「貸方」など初めて触れることが多くて戸惑いましたが、ルールを覚えれば必ず答えに辿り着ける。その達成感にハマって、1年生で簿記3級と2級を取得しました。
公認会計士の試験は簿記1級に相当する知識が求められますし、どのみち勉強するのであれば、より難易度の高い資格に挑戦したいな……と。
2.4回の挑戦と「区切り」の決断力
予想通り結果は良くなかったですが、絶望するほどではなくて。
しかし2回目(大学3年生の5月)の挑戦も手応えが結果が悪くて、そこで勉強の継続を諦めそうになった時期もあります。
大学に通いながら毎日6~7時間は勉強していたので、アルバイトやサークルに励む余裕はなかったです。
でも、一度やると決めたことなので、「納得するまでやり切ってみよう」と、勉強の継続を決めました。
就職活動や卒業論文などいろいろな事情もありましたし、浪人してまで勉強を続けるという選択肢は考えていなかったです。
それならば、ここで区切りをつけて次のステージに進み、新卒として社会に出ることを目指す方が合理的だと判断しました。我ながらスッパリと切り替えましたね。
3.試験直後からの「即時行動」。就職へのシフト
同級生の友人に「もう5月末だし、来週応募が終わる企業もあるから早めの方に動きなよ」と現実的なアドバイスをもらって。
「これは行くしかない!」と思いましたね。
他社エージェントだと、そもそも経理職の求人をほとんど扱っていなかったり、扱っていたとして待遇が良くないケースが多い印象でした。そこが最大の違いでしたね。
4.武器としての「知識」と「人間性」
ただ、それ以上に意識していたのは「はっきり話す」ことです。
せめて人柄を評価していただけるように、誠実な受け答えをするように努力しました。
人生の恩人だと思っています。
新卒で社会に出るという目標が叶って嬉しかったです。
5.努力は「財産」に、決断は「未来」になる
例えば「財務諸表を見る力」は、ビジネスパーソンとして数字に基づく判断をするための土台になる。今後一生、このスキルは自分を支えてくれると思っています。
自分の持てる力をすべて注ぎ込み、「これ以上は無理だ」と断言できるほど努力する。
でも、それ以上に「やりきった」という確かな実感があった。
今後の目標としては、まず簿記1級を取得すること。
数年後には、専門知識を活かして大きなプロジェクトを任せてもらえるような、会社の中で信頼されるポジションを目指していきたいですね。
でも、難関資格に本気で挑戦したという事実は、それ自体が誰にも負けない強力なアピールポイントになるはずです。
それは、次のキャリアに進む上で一番の武器になるはずなので、ぜひ自信を持ってほしいです。


