
公認会計士の今後のキャリアに悩んでいる方の中には、独立の可能性を模索している方も多いかもしれません。
結論から言うと、公認会計士が独立する場合の選択肢は大きく以下の5つがあります。

この中で、一般的には、税務業務を請け負って税理士事務所を立ち上げる公認会計士が多いと言われています。なぜならば、監査が必要となるような大企業や上場企業からの依頼は、独立したての個人事務所が受注することは難しいからです。
しかし、上記の選択肢を見ても分かる通り、公認会計士が独立する場合には、かなり幅広い選択肢が可能です。一つの業務にこだわらず、複数の業務にまたがって仕事を請け負うことが多いです。
また、間口を広く取っておいて、自分では対応しきれない業務を仲間の公認会計士に依頼するといったケースも多く行われています。
この記事では、「公認会計士の独立」というテーマで、独立の5つの業務を詳しく解説する他、メリット・デメリット、独立に向いている人(向いていない人)、独立をゴールにしたときのおすすめの転職先まで詳しく解説していきます。
この記事を読むとわかること |
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・公認会計士が独立・開業するメリット(稼げる/仕事を選べるなど) ・公認会計士が独立・開業するデメリット(収入が安定しないなど) ・公認会計士が独立するベストなタイミング(信頼される肩書きや人脈が形成されたタイミング) ・公認会計士の独立に向いている人・向いていない人 ・公認会計士で独立するためにおすすめの転職先・キャリアパス |
「独立って実際どうなの?」と考えている方はぜひ最後までお読みいただき、参考になさってみてください。
1. 公認会計士が独立する場合の5つの選択肢
まずは公認会計士が独立する場合に、どのような選択肢があるのかを解説していきます。
公認会計士の独占業務は「財務諸表の監査」ですが、実は、監査以外の領域で独立する方が多いことを最初にお伝えしておきます。
そもそも監査が必要な顧客となる企業というのは上場企業や大企業となるため、独立したての個人事務所は監査業務をメインにしづらいという事情があるのです。
公認会計士が独立・開業する場合の選択肢は主に以下のようになります。
公認会計士が独立する場合の選択肢 |
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・監査業務を請け負う ・税務業務を請け負う ・会計アドバイザリー業務(決算支援/IPO支援/内部統制構築支援)を請け負う ・FAS業務(コンサル業務)を請け負う ・その他(起業・講師・パートタイムCFOなど) |
それぞれについて、もう少し詳しく解説していきます。
1-1. 非常勤で、監査業務を請け負う
会計士にとって一番敷居の低い独立は、非常勤で監査業務を請け負うことでしょう。
独立前に務めていた監査法人などで、常勤勤務から非常勤勤務に切り替えることで、スモールスタートではありますが、独立は達成できるでしょう。
メリットは、業務内容をほぼ変えることなく、いままでの経験の延長で成果が出せること。
デメリットがあるとすれば、近年業務委託で監査を受注する会計士の人数が増えたことから、報酬の相場が下がっていることや、アサイン日数について希望が通るとは限らず、結果として年収が読めない場合があることです。
また、「公認会計士登録していること」「インチャージ経験があること」などが採用の条件である監査法人も多く、一定の経験を積んでから切り替える必要があるという点もポイントです。
独立をスモールスタートで叶えつつ、生活費を稼ぎながら、少しずつ別の仕事を増やしていこうと考えている会計士や、ご家庭の事情やお病気などで、フルタイムでの勤務が難しい方に多い選択です。
▼監査業務で独立した場合の仕事内容・ルート
監査業務で独立した場合の仕事内容 | 財務諸表監査、会計指導業務、新会計基準への対応アドバイス業務など |
監査業務で独立するためのルート | 監査法人で監査の経験を積む→独立 |
「やっぱり監査業務が好き」「自分のコネクションも生かしながら、顧客を開拓していける」という公認会計士の方には向いている選択肢といえるでしょう。
1-2. 税務業務を請け負う
前述した通り、公認会計士の独占業務である「監査業務」というのは大企業が主な顧客となるため、独立したばかりの公認会計士が「監査業務」で商売をしていくのはかなり難易度が高いものです。
そこで、選ばれるのが、税理士資格を取得して税理士事務所を開業するという選択肢があります。
▼税務業務で独立した場合の仕事内容・ルート
税務業務で独立した場合の仕事内容 | ・税務書類の作成、税務代理、税務相談(3つの独占業務) ・独占業務以外にも、記帳代行、巡回監査、税務調査の立会い、事業承継、経営コンサルなどを行う事務所もある |
税務業務で独立するためのルート | (1)監査法人(公認会計士としてのファーストキャリア) (2)税理士法人・会計事務所で税務業務の経験を積む (3)独立 |
公認会計士の資格を持っている方は税理士登録のための試験が全科目免除され、登録時に所定の研修を修了するだけで税理士資格を取得できるメリットがあります。税理士資格を取得すると、「税務の代理」「税務書類の作成」および「税務相談」という3つの独占業務を行えるようになります。
税理士事務所として独立するには、監査業務だけでなく税務業務のエキスパートになる必要があります。そのため独立前に税理士法人や会計事務所で少なくとも数年間は経験を積んで独立という流れがベストでしょう。
1-3. 会計アドバイザリー業務を請け負う
会計アドバイザリー業務で独立・開業する公認会計士も多くいます。
会計アドバイザリー業務とは、クライアントとなる経営者に公認会計士としての助言を与えるような業務をいい、決算支援、IPO支援、決算早期化支援、内部統制構築支援などが該当します。
クライアントと一体になって一緒に手を動かす仕事もありますし、月1回に数時間アドバイスする会計顧問のような形もあります。また、内部監査の支援を依頼されるケースもあるようです。
▼会計アドバイザリー業務で独立した場合の仕事内容・ルート
会計アドバイザリー業務で独立した場合の仕事内容 | 決算支援、IPO支援、決算早期化支援、内部統制構築支援など |
会計アドバイザリー業務で独立するためのルート | 監査法人のアドバイザリー部門またはコンサルティングファームなどで会計アドバイザリー業務の経験を積む→独立 |
会計アドバイザリー業務で独立・開業する場合には、監査業務だけでなく、アドバイザリーの経験を積んでから開業する人が多いです。中堅・大手の監査法人では合格して入社した直後からアドバイザリー業務と監査業務どちらの経験もできるところもあります。
1-4. FAS業務(コンサル業務)を請け負う
公認会計士の知識・経験を活かした「FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)」という領域で独立・開業するのもよくあるケースです。
具体的には、M&A(事業承継や買収)を成功させるためのアドバイスや合併するための会計処理、経営状態が厳しい企業や事業の再生支援、不祥事・不正の予防や対処のための支援など、業務内容は多岐にわたります。
▼FAS業務で独立した場合の仕事内容・ルート
FAS業務で独立した場合の仕事内容 | M&A時のアドバイス、事業再生支援、不祥事・不正の予防や対処など |
FAS業務で独立するためのルート | FAS・アドバイザリーの会社に転職してFASの経験を積む→独立 |
FAS業務は比較的短期間に終わらせる必要があるため、独立・開業して行う場合でも複数人で行うケースが多くなります。
そのため、1人事務所やフリーランスで自分のペースで行いたいという方よりは、仲間と一緒に事業を進めていきたい方に向いています。
1-5. その他(起業・講師・パートタイムCFOなど)
公認会計士として独立するパターンとして上記の4つがメインとなりますが、その他にもさまざまなパターンがあります。
例えば、以下のようなものがあります。
・公認会計士の業務とは関係ない領域で起業して、社長として事業を行う
・大学の非常勤教授や講師として、会計・監査・経営・経済などを教える仕事につく
・公認会計士講座などの資格スクール教員として、教える仕事を行う
・公認会計士の肩書を生かしてセミナー講師を行う
また、社外取締役やパートタイムCFOになるという選択肢もあります。
医者・弁護士に並ぶ三大国家資格である公認会計士が活躍できる分野は多岐にわたるため、公認会計士の独立・開業の方向性も非常にさまざまな道があることがわかります。
2. 公認会計士が独立・開業するメリット

ここからは、公認会計士が独立・開業するメリットについて解説します。監査法人などの社員として働き続ける選択肢と比較しながらイメージしていきましょう。
公認会計士が独立・開業するメリット |
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・雇われているよりも大きく稼げる可能性がある ・与えられた仕事ではなく自分で能動的に仕事を選べる ・初期費用や経費がそれほどかからない |
3つのメリットについて、もう少し詳しく解説していきます。
2-1. 雇われているよりも大きく稼げる可能性がある
公認会計士が独立・開業して自分で事業主になるメリットは、雇われて働き続けるよりも大きく稼げる可能性が広がる点にあります。
監査法人や一般事業会社の社員の場合、順当に出世すれば一般的な国民の年収よりも高い1,000万円〜2,000万円程度を得られることもありますが、給与としてもらえる額には制限があります。3,000万円以上稼げるのは、役職付きの一握りの方に限定されるでしょう。
また、組織の中で出世するためには上層部に認められる必要があります。一度出世ルートから外れてしまうと年収を上げるのも難しくなるケースがあります。
一方で、独立・開業すれば年収の上限はなくなるため、年商が増えれば増えるほど年収を増やすことが可能です。公認会計士の仕事は仕入れなどが無く経費はそれほどかからないので、年商のうちの大部分を年収にできるのもポイントです。
自分の頑張りだけで年収を増やせる可能性がある独立・開業はとても魅力的な選択肢といえるでしょう。
2-2. 与えられた仕事ではなく自分で能動的に仕事を選べる
与えられた仕事ではなく自分で能動的に仕事を選べる、というのも公認会計士が独立するメリットといえるでしょう。
仕事を選べるメリットは、
(1)苦手な仕事をしなくて良くなる、(2)業務の自由度も広がる、(3)業務量も選べる、
という3つの側面に分解できます。
監査法人、一般事業会社問わず、組織で働いている場合には、組織から与えられた仕事をこなすしかありません。しかし、独立して自分で案件を取ってくるようになれば、得意な案件を選んだり、苦手な仕事は断ったりということが可能になります。
苦手なクライアントは継続しないなどの裁量もあるため、ストレスなく仕事を進められるようになるでしょう。
また、業務量を自分で調整できるのもメリットといえるでしょう。収入を増やすために案件を増やすことも、逆に仕事量を減らしてプライベートの時間を増やすことも可能です。最近では、監査法人に非常勤として所属して、自由度の高い働き方を選択する方も増えています。
2-3. 初期費用や経費がそれほどかからない
公認会計士が独立するメリットとして、初期費用や経費がそれほどかからないという点があります。
独立にもいろいろありますが、非常勤公認会計士として働く場合や外部企業のアドバイザリーやコンサルタント業務を行うだけならば、事務所の場所を確保しなくても起業できるケースもあります。
※もっとも、顧客の信用を得て大きな仕事をしていくためには、しっかり事務所を開所するのが得策ではあります。
事業を拡大していくためには人件費や事務所の家賃などが必要となりますが、基本的には備品代などしかかからないメリットがあります。
3. 公認会計士が独立・開業するデメリット

ここからは公認会計士が独立・開業する場合のデメリットについて解説していきます。
公認会計士が独立・開業するデメリット |
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・給与が保証されないため収入が安定しない ・自分で集客や顧客開拓をしなくてはならない ・大きなプロジェクトには関われない可能性がある |
3つのデメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1. 給与が保証されないため収入が安定しない
公認会計士以外の職種でも同じですが、独立・開業して個人で仕事を始めるデメリットとして、給与が保証されないため収入が安定しない点があります。
監査法人や事業会社の従業員として働くよりも大きく稼げる可能性がある一方、収入が減るリスクもあります。
BIG4や中堅監査法人、大手の事業会社の社員として働いていれば、あらかじめ決められた雇用条件にのっとって給与が保証されています。しかし、独立した場合、案件を獲得できなければ収入はゼロです。
個人事務所を開業しても、事業が軌道に乗らなければ閉業を余儀なくされることもあります。また、病気や怪我をした時に収入が途絶えてしまうというデメリットもあります。
大きく失敗しないためには、最初から立派な事務所を構えるなどの設備投資を行わず、非常勤のパートタイムで生計を立てながら顧客を増やしていくのがおすすめです。
3-2. 自分で集客や顧客開拓をしなくてはならない
独立するデメリットとして、集客や顧客開拓を自分で積極的にしていかなければならないという点もあります。
飲食店などを開業する場合は、とりあえずお店を開ければ通りがかりのお客さんがフラッと来てくれる可能性があります。しかしながら、公認会計士の場合、事務所を開所すれば自動的にお客さんが来るという訳にはいきません。自分で集客し、顧客を開拓していくしかないのです。
独立したてのタイミングは、知り合いからの紹介で仕事を得るケースがほとんどとなるでしょう。また、独立して軌道に乗せていくためには、既存顧客からリピートしてもらったり、他の顧客を紹介してもらったり、SNSなどいろいろなチャネルで集客したりして、顧客をさらに増やしていく必要があります。
失敗しないためには、独立前にしっかりと「独立したら仕事をくれそうな顧客や関係先」を掴んでおくことが大切です。
3-3. 大きなプロジェクトには関われない可能性がある
独立した後の仕事内容にもよりますが、独立して個人事務所を開設した場合のデメリットとして、大きなプロジェクトには関われない可能性が高いという点があります。
なぜならば、個人事務所が受注できる案件には限りがあり、大手企業や有名企業の仕事には携われなくなるケースが多いからです。例えば、公認会計士が税理士事務所を開業した場合、顧客は中小企業や個人事業主がメインとなります。
BIG4や中堅監査法人、一般事業会社の組織の一員だった時には、大きな会社が相手で大きなプロジェクトの監査や会計業務に従事できていたはずです。しかし、独立・開業してしまうと、大きな会社を相手にできなくなる可能性が高いのです。
しかしながら、大企業ではなく中小企業が相手だからこその醍醐味もあります。どちらが自分に向いているかも考えながら、自分は会社員のままでいるか独立が向いているかを考えてみるのがおすすめです。
4. 公認会計士が独立するベストなタイミング

公認会計士が独立するメリット・デメリットを踏まえて、「ご自身が独立向きかどうか」について、かなりイメージが湧いてきたことと思います。ここからは、独立のタイミングについて解説します。
極論を言ってしまえば、独立・開業は誰でもできるため、公認会計士の資格取得後に独立することも可能です。しかし、経験の浅い公認会計士に仕事を頼む顧客はいないでしょう。
そのため、公認会計士が独立・開業するタイミングとしては、一定の経験を積んで、一定の見込み顧客が確保できたタイミングがおすすめです。その理由を詳しく解説します。
4-1. 信頼される出身企業や肩書きを持ったタイミング
公認会計士が独立して成功しやすいタイミングは、信頼される出身企業や肩書きを持ったタイミングです。
なぜならば、顧客が「どの公認会計士に仕事を依頼しようかな」と思った時に、信頼できる出身企業や肩書きなどがある方が依頼しやすいからです。
例えば、BIG4の監査法人や上場企業での職務経験がある、有名大学を卒業している、どのような企業の支援をしたことがあるなどの経歴があると、「この方なら信頼して依頼して大丈夫そうだ」と思ってもらいやすいでしょう。
他の公認会計士とプロフィールと並べて比較した時に、魅力的に感じられるような経歴がベストです。
4-2. 顧客開拓が可能な人脈が形成されたタイミング
独立した当初の仕事は知り合いの紹介がほとんどとなるケースが多いため、ある程度、顧客になってくれるアテができてからの独立がおすすめです。
顧客の見込みがないまま独立しても、仕事を獲得できず路頭に迷ってしまう可能性が高いからです。
公認会計士が提供できるサービスは「無形サービス」であり、公認会計士が提供する業務自体が商品となります。提供するサービスが税務業務の場合もコンサル業務の場合も、「他の公認会計士ではなく、この人に仕事をお願いしたい」と思われなければなりません。
実績がない独立当初、仕事をもらうきっかけは知り合いの紹介がほとんどになるケースが多くなります。そこからさらに紹介を増やして、良い評判・口コミを増やして、仕事を増やしていくのが理想です。
4-3. スモールスタートするなら「思い立った時がベストタイミング」
「4-1.信頼される出身企業や肩書きを持ったタイミング」と「4-2.顧客開拓が可能な人脈が形成されたタイミング」では、公認会計士として独立して軌道に乗せていくことを前提にした場合の「ベストな独立タイミング」を解説しました。しかしながら、スモールスタートの開業であれば、4-1や4-2のタイミングにこだわらず、とりあえず思い立った時に始めてみるのもおすすめです。
先ほども解説した通り、公認会計士は独立にあたって初期費用や経費がそれほどかからないため、大きく稼ごうと思わないのであれば、いつでも始めることが可能です。小さく始めて大きくしていくイメージです。
例えば、監査法人の非常勤の仕事をしながら、自分へ依頼してくれる顧客を拡大して、だんだん個人事業の割合を増やしていく方法があります。
幸運なことに公認会計士の転職市場価値はとても高いので、独立・開業して失敗したとしても、また監査法人や一般事業会社に戻ることは難しくありません。独立にチャレンジしてみてダメなら戻る、という選択肢もあります。
5. 公認会計士として独立するのが向いている人

ここからは、公認会計士の中でも「独立が向いている人」の特徴について解説していきます。
公認会計士として独立するのが向いている人 |
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・組織に依存せず自分の力で顧客を開拓していける人 ・人脈がある人・コミュニケーション能力が高い人 ・安定を捨てても「自分らしい働き方」を実現したい人 |
3つの特徴についてそれぞれ解説していきます。
5-1. 組織に依存せず自分の力で顧客を開拓していける人
公認会計士で独立が向いている人は、組織に依存せずとも自分の力で顧客を開拓していける人です。
監査法人や事業会社に所属して働く公認会計士は、自分で営業しなくても、与えられた仕事をこなしていくだけで給料がもらえます。しかし、独立して稼ぐには、顧客を自ら開拓していき、継続して依頼してもらう必要があります。
そのため、積極的に営業していく意欲や自発的に行動する力が欠かせません。待っていても仕事は来ないため、能動的に動けないと仕事がゼロになる危険性があります。
「自分から売り込むのが向いていない」「来た仕事に集中したい」という公認会計士は残念ながら独立が向いていないといえるでしょう。
5-2. 人脈がある人・コミュニケーション能力が高い人
人脈がある人やコミュニケーション能力がある人というのも、公認会計士に向いている特徴です。
極論ですが、独立した当初にすでに人脈があるなら、新規開拓をしていかなくても仕事を依頼してくれる相手がいる状態だからです。人脈があれば、知り合いから直接仕事を受注したり、顧客を紹介してもらったりできる可能性が高いといえます。
ただし単に知り合いが多いだけでは仕事につながらないケースもあるため、「公認会計士に依頼したいならば良い人がいるよ」と紹介してもらえる関係性を作っておく必要があります。そのために、コミュニケーション能力の高さも重要となります。
独立して成功している公認会計士は、監査法人など独立前に担当していた人脈も駆使して仕事を受注していることも多くあります。また、学生時代の同期や友人から顧客を紹介してもらったり、富裕層のコミュニティに入って知人を増やして仕事に繋げるのも有効です。
独立が向いていないのは、人脈が限られている人、人脈づくりが苦手な人、人とコミュニケーションを取るのが苦手な人です。こうしたタイプの公認会計士は、独立するのではなく組織の一員として業務を全うする方が向いているといえます。
5-3. 安定を捨てても「自分らしい働き方」を実現したい人
独立に向いている公認会計士の特徴3つ目は、安定を捨てても「自分らしい働き方」を実現したい人です。
公認会計士はもともと他の一般的な職業よりも高年収を獲得できる職種であり、独立しなくても年収1,000万円超、場合によっては2,000万円程度までは目指せます。
例えばBIG4と呼ばれる大手監査法人で働く従業員の平均年収は800万円〜1,000万円程度といわれています。そのため、BIG4に入れば年収1,000万円のレベルは十分に目指せる水準です。しかも、独立よりも安定して給与を受け取り続けることが可能です。
一方で、独立にはリスクが伴います。安定性を捨てても独立したいと考えるのは、収入が安定しないというリスクを取っても、「さらなる高みを目指したい」「資格に縛られない働き方を実現したい」という気概がある人といえるでしょう。
以上を踏まえると、安定性を求める人は独立には向いていないといえます。安定して高年収を得たい方は、大手監査法人や大手企業で公認会計士を続ける方が向いています。
6. 公認会計士で独立するためにおすすめの転職先・キャリアパス

ここからは、将来独立を視野に入れている公認会計士に向けて、独立に向けておすすめの転職先やキャリアパスを紹介していきます。
というのも、「1.公認会計士が独立する場合の5つの選択肢」で解説した通り、公認会計士の場合、独立といっても色々な方向性があり、どの道に行くかによって理想的なキャリアパスが変わってくるからです。
6-1. 税務メインで独立する場合:税理士法人・会計事務所への転職がおすすめ
公認会計士が独立して税理士事務所を開所するなど税務業務をメインにしていく場合には、税理士法人や会計事務所への転職がおすすめです。
「1.公認会計士が独立する場合の5つの選択肢」でも解説した通り、公認会計士が個人事務所を開業する場合には、中小法人を対象として税務業務を提供するのがメイン業務になることが一般的です。主なサービスラインは、税務相談や決算業務、法人税申告書の作成、申告代行業務などです。
会計士として最初に就職する先は監査法人が一般的ですが、監査法人では上記のような税務業務に関われないケースがほとんどです。そのため、独立するためには、税理士法人や税務業務を主とする会計事務所へ転職して経験を積むことが必要になるのです。
なお、税務経験を経なくても税理士登録は可能ですが、実務経験がないまま独立してしまうと、独立後に業務を進めながらスキルを身に付けなければならないため非常に大変といえるでしょう。
できれば独立前に税理士法人(できれば大手税理士法人)を経験し、その後に独立というキャリアパスが理想です。
6-2. コンサルで独立する場合:独立系FASへの転職がおすすめ
税務ではなくアドバイザリーやコンサルとして独立したい公認会計士は、「独立系FAS(BIG4系ではない国内ファーム)」に転職して、横断的なスキルを身に着けるのがおすすめです。
独立系FASとは、BIG4のメンバーファームに属さない国内ファームのことをいいます。独立系がおすすめな理由としては、少数精鋭で行っているためさまざまなサービスラインに関与できるからです。
また、BIG4系FASが顧客とする大手企業より小さい規模の企業案件を取り扱っており、対応スタイルも多岐にわたります。直接クライアントの経営者と接することも多く、独立志向の方にとってはさまざまな実務経験を積める転職先といえます。独立志向の公認会計士を積極採用しているFASもあります。
経営的視点を持ちながら、独立に必要なスキルと経験を身に着けることができる独立系FASは、コンサル路線で独立したい公認会計士にとって魅力的な転職先といえるでしょう。
7. 独立志向の公認会計士は戦略的に「経験と人脈」を育てていくことが大切

これまでに本記事で説明したことをまとめると、以下のようになります。
公認会計士として将来独立を考えているであれば、
(1)独立に必要な「経験・スキル」(肩書き)を身に着けることと
(2)同時に、独立後に役立つ「人脈」も育てていくこと
の2点がとても大切です。
ここで注意してほしいのは、いずれも「独立というゴールの役に立つようなもの」でなければないということです。ただ何となく経験・スキル・人脈を獲得しても意味がないからです。
そのためには、明確なゴールに向かってキャリアパスを描き、戦略的に最適な転職先を選ぶことが非常に重要となります。
できれば、自分の目指す独立(ゴール)に向けて、今描いているキャリアパスや次の転職先の選択が合っているかどうか、冷静な立場から俯瞰して相談できる相手を見つけることが大切です。
相談できる相手とは、公認会計士の業界に詳しい先輩・仲間、または多くの公認会計士の転職の縁を手がけてきた転職エージェントのキャリアアドバイザーがベストとなります。また、自分のロールモデルとなるような公認会計士の事例を参考にするのもおすすめです。
条件面だけで転職先を決めるのではなく、自分が目指すキャリア(独立)にとって有意義な選択肢になるかどうかをきちんと見極めて転職することが大事なポイントとなるでしょう。
また、人脈を育てる場合には、顧客となる企業の経営者とのつながりはもちろん、同じ公認会計士の仲間の人脈を広げることも大切です。なぜならば、独立した後に、自分では対応が難しくなった場合に助け合うこともできるからです。
独立前に一緒に働いている仲間との繋がりを大切にすることも大事ですし、当社の「CPASS」のように会計ファイナンス人材の横の繋がりができるイベント・交流会に参加するのもおすすめです。
さまざまな人脈を広げ強い繋がりを築いておくことで、後に独立した時の貴重な財産となります。
8. CPASSキャリア(シーパスキャリア)の3つの強み
「7.独立志向の公認会計士は戦略的に「経験と人脈」を育てていくことが大切」で述べた通り、将来独立を目指している公認会計士は、なりたいゴールに向けて戦略的にキャリアを築いていくことが大切です。そして、後悔しない転職を実現するには、公認会計士の内情に詳しい「会計専門の転職エージェント」を選ぶことが欠かせません。
ここからは、会計ファイナンス人材特化型転職エージェントの「CPASSキャリア」の3つの強みについて紹介いたします。
8-1. 転職者第一主義!生涯を通じたキャリアを考えて提案
会計ファイナンス人材特化型転職エージェントの「CPASSキャリア」は、転職者第一主義を貫いた転職エージェントです。私たちは単なる転職先の紹介にとどまらず、5年後、10年後、さらに次の転職も見据えた上で、転職者のキャリア全体を考慮しベストな提案をすることを心がけています。
将来的に独立したいという方に向けては、どの道で独立するのか(税務メインかコンサルメインか)に合わせて、どのような実務経験やスキルを積んでおくと有利になるかをアドバイスしたり、その経験やスキルを積める転職先を紹介したりすることが可能です。
「CPASSキャリア」は、毎年多くの公認会計士を輩出している「CPA会計学院」を運営しているCPAグループのサービスです。さらに、「CPASS」という会計ファイナンス人材の生涯支援プラットフォームでは、公認会計士の交流会や、キャリア戦略についてのセミナーなどをおこなっています。
こうしたバックグラウンドがあるため、「CPASSキャリア」は公認会計士の独自の人脈を持っており、さまざまな業界で活躍しているOB・OGとのつながりもあります。
公認会計士と密につながりを持ち続けている私たちだからこそ、転職者第一主義を貫いて、生涯を通じたキャリアを最優先した転職の提案が可能なのです。
転職エージェントは転職先を紹介することで紹介先企業から紹介料をいただく仕組みであるため、残念ながら「転職を決めること」にばかり注力している質の低い転職エージェントが存在するのも事実です。
そうした転職エージェントとは一線を画して、新天地をお探しの皆様に最適な転職先を見つけることができます。
8-2. 約7,000人の会計士との繋がりから得た非公開求人・優良求人が強み
我々、会計ファイナンス人材特化型転職エージェントの「CPASSキャリア」は、公認会計士資格スクール「CPA会計学院」のグループ会社として、約7,000人の会計士とつながりを持っている強みがあります。会計士の交流イベントも開催しており、多くの会計士とのネットワークを築いています。
このネットワークには、BIG4を含む大手監査法人、中堅・小規模の監査法人、税理士法人、会計事務所、上場企業で重要な役職を務める方々が多く含まれています。
こうしたバックグラウンドの中から、「CPASSキャリア」が独自に紹介していただいた非公開求人や優良求人を多く持っている強みがあります。
独立を考えている公認会計士の場合、監査法人だけでなく、税理士法人やコンサルティングファーム、事業会社(上場企業やベンチャー企業、外資系企業)、そして金融系など、多くの転職先候補があります。
「CPASSキャリア」は、こうしたさまざまな分野の企業とそれぞれに繋がりを持っていることが特徴です。様々な場所で活躍している公認会計士と強固な繋がりを持っているからこそ、私たちにしか紹介できない求人情報も多く保有しています。
また、全てのケースではありませんが、現場で働くOB・OGとのカジュアルな面談を調整できる場合もあります。
8-3.会計士資格保有者からの強力なサポートを得られる
会計ファイナンス人材特化型転職エージェントの「CPASSキャリア」は、会計士資格保有者からのサポートを得られるのも大きな特徴のひとつです。「CPASSキャリア」には20年以上にわたり3,000名以上の転職支援実績を持つキャリアアドバイザーや、会計士資格を持つ経験豊富なキャリアアドバイザーが在籍しており、あなたの転職活動を支援します。
総合型の転職エージェントでは、公認会計士の転職事情や会計業界の内情、キャリアプランに詳しいキャリアアドバイザーの数が限られています。もしも、専門知識が不足しているキャリアアドバイザーが担当になってしまうと、資格を活かしたベストな転職が難しくなることがあります。
私たちは会計専門の転職サービスとして、転職者一人ひとりのスキルや経験をどのように転職先で活かせるかを的確に説明し、転職先にアピールすることができます。また、業界特有の慣習や昇進スピードも把握しているため、現在だけでなく将来を見据えたキャリアパスの相談にも対応可能です。
さらに、私たちは転職先企業の求める人物像も的確に把握できるため、ミスマッチなく企業と転職者を繋げることが可能なのです。
「CPASSキャリア」は、転職活動期間中だけでなく、長期的に渡る生涯サポートを提供する点で、他の転職エージェントにはない大きなメリットがあります。
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まとめ
本記事では「公認会計士の独立」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。
・監査業務で独立する(非常勤や業務委託と並行) ・税務業務で独立する(税理士事務所・会計事務所) ・会計アドバイザリー業務で独立する ・FAS業務(コンサル業務)で独立する ・その他(起業・教員・パートタイムCFOなど) |
・雇われているよりも大きく稼げる可能性がある ・与えられた仕事ではなく自分で能動的に仕事を選べる ・初期費用や経費がそれほどかからない |
・給与が保証されないため収入が安定しない ・自分で集客や顧客開拓をしなくてはならない ・大きなプロジェクトには関われない可能性がある |
・信頼される出身企業や肩書きを持ったタイミング ・顧客開拓が可能な人脈が形成されたタイミング ・スモールスタートするなら「思い立った時がベストタイミング」 |
・税務メインで独立する場合:税理士法人・会計事務所への転職がおすすめ ・コンサルで独立する場合:独立系FASへの転職がおすすめ |
独立志向の公認計士は戦略的に「経験と人脈」を育てていくことが大切となります。そのためには、適切な転職先を選択してゴールに向かって有益な経験や有効な人脈を作り上げていくことが重要です。
転職先の選択やキャリアパスに迷ったら、ぜひ公認会計士の転職に強い転職エージェントに相談しながら、独立に向け有意義となるキャリアの選択肢を見つけていきましょう。