経理財務部門の世代交代を見据え、専門知識を持つ若手人材を採用 ー日本郵政がCPASSキャリアを通じて公認会計士受験生を迎え入れた理由とは ー

公開日:2026.09.09

最終更新日:2026.09.09

日本郵政株式会社の福田佳則 様・倉橋健太 様・石橋栄市 様

日本郵政グループの持株会社として、グループ全体の経営戦略策定や管理を担う日本郵政株式会社。日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険をはじめとする主要子会社を含め、グループ全体では約260社にのぼる企業群を取りまとめています。

その中で経理財務部門は、連結決算、会計方針の策定、グループ通算制度への対応など、グループ全体の経理財務を支える重要な役割を担っています。高度な専門知識が求められる組織である一方で、同部門では将来を見据えた若手人材の採用・育成が大きな課題となっていました。

そこで日本郵政が活用したのが、CPAエクセレントパートナーズが展開するCPASSキャリアです。公認会計士受験生という、会計領域の専門知識を持つ若手人材との出会いにより、経理財務部門の採用に新たな選択肢が生まれました

今回は、日本郵政株式会社 経理・財務部の石橋様・福田様、そしてCPASSキャリアを通じて入社された倉橋健太様に、採用活動の背景や、実際に公認会計士受験生を採用して感じた価値について伺いました。

日本郵政株式会社様プロフィール(写真左から)

  • 福田 佳則 様:経理・財務部 担当部長
  • 倉橋 健太 様:経理・財務部(税務担当)
  • 石橋 栄市 様:経理・財務部 上級指導役

10年間で約20名が60歳に。経理財務部門で進んでいた世代交代の課題

ーーCPASSキャリアを利用される以前、経理財務部門ではどのような課題を抱えていたのでしょうか。

石橋様:課題意識は以前から持っていました。経理・財務部は50名ほどの部署ですが、プロパー社員とグループ子会社から来ている社員が混在して業務を運営しています。

グループ全体の経理財務業務を継続的に支えていくためには、プロパー社員の割合を一定程度確保した上で、業務品質や継続性を担保していく必要があります。しかし、40歳以上のプロパー社員が半数を占めるような状況になっており、新入社員の採用や育成が遅れているという課題がありました。

具体的には、プロパー社員が2035年度までの10年間で約20名が60歳を迎える見込みです。遠い将来の話として考えるのではなく、早めに手を打たなければ、うまく新陳代謝ができないという危機感がありました。


ーー経理財務人材の採用は、専門性の面でも難易度が高い領域だと思います。

石橋様:そうですね。経理財務業務は専門知識や経験が必要な仕事です。加えて、若手社員を育成するには、5年から10年弱くらいは時間がかかります。

そのため、単に人を採用すれば解決するという話ではなく、将来的に経理財務部門を支えてくれる人材を計画的に採用しながら、時間をかけて育てていく必要がありました。

日本郵政株式会社の石橋栄市 様


大手エージェントでは出会いにくかった「専門知識を持つ若手層」

ーーCPASSキャリアを知る前は、どのような採用活動をされていたのでしょうか。

石橋様:2022年当時は、大手エージェントを中心にお願いしていました。他にも会計系のエージェントや、経理専門学校系のチャネルにも声をかけていました。

ただ、採用まで至るケースはなかなか多くありませんでした。紹介数は多くても、経理財務部門が求める知識・経験といった専門性をもった方と出会うには時間がかかっていた、というのが正直なところです。

ーーその中で、CPASSキャリアに相談されたきっかけを教えてください。

福田様:以前からCPA会計学院は、公認会計士を目指す方が通う学校という認識がありましたので、会計の専門分野を勉強されている方が集まっているという点で、経理・財務部門との親和性は高いだろうと感じていました。

一般的な中途採用エージェントよりも、より経理財務の専門性が高い方を紹介していただけるのではないかという期待がありました。

石橋様:もともと私たちも、経理専門学校系のところに声をかけた方がよいのではないかと考えていました。人事部の担当者がCPASSキャリアさまとつながりを持っていたこともあり、そこからご縁をいただいた形です。


決め手は「専門知識」と「就職意識」の高さ

ーー公認会計士受験生という人材カテゴリーに対して、最初はどのような印象を持たれていましたか。

福田様:会計士を目指されているということは、高い専門性や知識を有している方が多いということです。経理財務面で見たときに、ポテンシャルを持っている方が多いのではないかと感じました。

ーーCPASSキャリアを活用しようと思った最大の決め手は何だったのでしょうか。

福田様:高い専門知識を有した若手の方がいらっしゃることに加えて、就職意識の高い方を紹介いただける点が大きかったです。

石橋様:実際に採用してみて感じるのは、専門知識を持っているので、実務に入ったときの会話や打ち合わせへの入り方がとても自然だということです。実務そのものは入社後に学ぶ必要がありますが、少なくとも知識の部分では、OJTの中にスムーズに入ってくれます。一から学ぶ人とは大きく違うと感じました。

また、当社は親会社として子会社とのやり取りが多くあり、日常的にコミュニケーションを取ります。そうした場面でも、専門知識をベースに会話できることは大きな強みです。


書類審査から面談に進む割合が高い。採用活動の効率にも変化

ーー他のエージェントと比較して、採用活動の効率面では違いを感じましたか。

福田様:大手エージェントは登録者数が多いので、紹介される人数自体は多いです。ただ、当社が求める専門性を持っている方という観点で見ると、CPASSキャリアさま経由の方が効率性は高いと感じています。

感覚としては、3倍・4倍くらいの効率性があると思います。書類審査から面談に進める割合が、CPASSキャリアさまは圧倒的に高いです。

大手エージェント経由では、毎年百件以上の書類審査を行っていますが、実際に採用に至る人数は限られます。その点、CPASSキャリアさまは、最初から会計領域に親和性のある方をご紹介いただけるので、採用活動として非常に効率的でした。

日本郵政株式会社の福田佳則 様


選考では、専門性だけでなく「主体性・素直さ・コミュニケーション力」を重視

ーー採用プロセスでは、どのような点を重視して候補者を見ていましたか。

福田様:2022年当時は、候補者との最初(一次)面談は「面接」という形をとっていたのですが、現在は「カジュアル面談」形式にしています。

当社が求める人材像と、候補者の方が期待している仕事内容の目線が合っていないと、せっかく入社していただいてもミスマッチが起きてしまいます。そこで、最初から「面接」というよりも、お互いに目線を合わせるためのコミュニケーションがとりやすい「カジュアル面談」という形式にしました。

選考のポイントとしては、主体性やコミュニケーション力です。加えて、私が大事にしているのは素直さです。組織で仕事をする以上、相手の意見を素直に聞き入れる姿勢があるかどうかは重要だと考えています。

ただ受け身であればよいということではなく、一度受け止めたうえで、自分の意見をきちんと言えることが大切です。積極性や行動力も含めて見ています。

石橋様:カジュアル面談の後には、福田が本社内を案内しています。どのような場所で働くのか、どのような雰囲気なのかを候補者の方に知ってもらうためです。入社前に働くイメージを持ってもらえるように工夫しています。


入社後2〜3ヶ月で職場に馴染む。メンター制度と気軽なコミュニケーションが定着を後押し

ーー入社後、職場に馴染むまでにはどのくらい時間がかかりましたか。

石橋様:直近までに4名来ていただいていますが、見ていると2〜3ヶ月くらいで馴染んできている印象です。

入社後は、税務担当や決算担当などのラインに入ってもらいます。その際、できるだけ年齢の近い若手社員にメンター役を担ってもらうようにしています。担当ラインによっては、1人ではなく2人をメンターにする場合もあります。「何かあったら遠慮なく相談してね」と伝えています。

また、担当ラインメンバーとのランチミーティングのような気軽なコミュニケーションも行っています。仕事から離れて、気軽に話せる環境をつくることが、馴染むうえで効果的だったと感じています。


法人税、税務相談、内部統制。公認会計士試験の学習が実務に活きる

ーーここからは、CPASSキャリアを通じて入社された倉橋様にも伺います。現在はどのような業務を担当されていますか。

倉橋様:現在は税務担当で、法人税を担当しています。具体的には、各四半期ごとに税額を算定し、7月末の確定申告に向けて必要な作業を進めています。

それと並行して、各部署からの税務相談に対応したり、社内のコンプライアンス向上に向けた施策に取り組んだりしています。

ーー公認会計士試験の学習経験は、実務でどのように活きていますか。

倉橋様:他部署や子会社の方と話すときに、相手も経理を担当されていたり、経験されていたりすることが多いです。その際、経理特有の用語を理解できるので、コミュニケーションがスムーズにできていると感じます。

また、税務担当というと会計と税務の知識だけが必要だと思っていましたが、実際には組織再編や内部統制に関わる場面もあります。そうした領域も公認会計士試験の学習範囲に含まれているので、これまで学んできたことが活きていると感じています。

ーー入社前後で、経理財務の仕事に対するイメージの変化はありましたか。

倉橋様:入社前は、経理の仕事は黙々と作業するイメージがありました。ただ実際には、他部署や子会社とコミュニケーションを取る機会がとても多いです。

電話をかけたり、メールを返したり、相談に対応したりしていると、それだけで一日が過ぎることもあります。人と話すことは嫌いではないので、静かに黙々と作業するより、コミュニケーションがある方が働きやすいと感じています。

日本郵政株式会社の倉橋健太 様


事業会社だからこそ、一つの会社を通年で深く見られる

ーー日本郵政への入社を決めた理由を教えてください。

倉橋様:他の会社では、「経理だけ」「連結決算だけ」というように、業務範囲が限られている印象がありました。

一方で日本郵政では、今は税務担当ですが、単体決算、連結決算、内部統制など、公認会計士試験で勉強した範囲と大きく重なるさまざまな業務を経験できると感じました。せっかく会計以外のことも勉強してきたので、それを活かせる環境がある点に魅力を感じました。

ーー今後のキャリアについては、どのように考えていますか。

倉橋様:まずは現在担当している法人税の実務理解を深めたいです。そのうえで、消費税や事業税など、他の税目にも手を広げていきたいと考えています

さらに、単体決算や財務なども経験し、将来的には他部署や他社の人から「ここは倉橋に聞けばわかる」と頼られるような存在になりたいです。

ーー同じように、事業会社への就職を迷っている公認会計士受験生に向けてメッセージをお願いします。
倉橋様:会計事務所や監査法人では、1年間で多くの会社の経理に関われることが魅力だと思います。一方で、事業会社に所属して、一つの会社を通年で見ることも、それと同じくらい良い経験になると感じています。

公認会計士受験生の就職となると、監査法人や税理士事務所に目が向きがちですが、一度事業会社にも目を向けて、話を聞いてみるのもよいのではないかと思います。

日本郵政株式会社の福田佳則 様・倉橋健太 様・石橋栄市 様


公認会計士受験生は、経理財務・内部監査部門の未来を支える人材になり得る

今回、日本郵政ではCPASSキャリアを通じて、経理財務部門で複数名の公認会計士受験生を採用しました。さらに、内部監査部門でも採用実績が生まれています。

採用後に見えてきたのは、公認会計士受験生が持つ専門知識と学習経験が、事業会社の実務でも十分に活かされるということです。もちろん、実務経験は入社後に積み上げていく必要があります。しかし、会計・税務・内部統制に関する基礎知識があることで、OJTの吸収スピードや業務理解には大きな差が生まれます。

さらに、公認会計士試験に向き合ってきた経験は、努力を継続する力や、難しいテーマを粘り強く理解する姿勢にもつながります。日本郵政が採用時に重視していた主体性、素直さ、コミュニケーション力と組み合わさることで、経理財務部門を将来的に支える若手人材としての可能性が広がります。


同じ課題を持つ企業へのメッセージ

経理財務や内部監査部門では、専門性の高い人材をいかに採用し、育成していくかが大きな課題です。特に、世代交代や組織の継続性を見据える企業にとって、若手人材の確保は避けて通れないテーマです。

一方で、実務経験者や有資格者だけに採用対象を絞ると、採用競争は激しくなり、選択肢も限られます。そこで新たな可能性となるのが、公認会計士受験生という人材層です。

公認会計士受験生は、まだ企業側に十分認知されていない部分もあります。しかし、会計領域を体系的に学び、難関試験に向き合ってきた経験は、経理財務や内部監査の現場で大きな土台になります。

CPASSキャリアは、こうした公認会計士受験生の価値を理解し、企業の採用課題とつなぐ存在です。単に候補者を紹介するだけでなく、会計人材の特性や志向を踏まえたうえで、企業と候補者の双方にとって納得感のあるマッチングを支援します。

経理財務部門の若手採用に課題を感じている企業にとって、CPASSキャリアは、これまで出会えていなかった専門性ある若手人材と接点を持つための有力な選択肢となるはずです。

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